私が遭ったある女 メンヘラお局(3)
社員旅行の韓国滞在は、確か1泊2日でした。
朝食が1度でしたので、土日を利用しての1泊だけでした。
到着日の日中は、添乗員さんと現地のガイドさんにより、バスツアーに参加して、
ソウルの街や博物館を見学しました。
当時は東大門よりまだ南大門市場のショッピングのほうが人気でした。
夕食は社員全員で中華料理(韓国なのに)を食べに行きました。
泊まったホテルはロッテホテルでしたので、お局がエステ行きたいと言っていましたが、日数が少ないのと、ロッテホテル内にも美容室で韓国エステをしていると案内があったので、とりあえずホテル内の美容室でエステを予約しました。お局はいかにもエステサロンという場所を想像していたようですが、、、
観光途中のお昼御飯が、社員全員での食事だったので、夕食は各自自由となっていました。
帰国後聞いた話では、お局とお局の仲良しデザイナー、私の三人以外のみんなは、
ソウルのハードロックカフェにタクシーで行ってきたそうでした。
私達はというと、実は、隣チームのリーダーが、私達の部屋に内線をくれたのです。もちろん下っ端の私が電話を取りました。
(隣のチームリーダー)「営業さんがタクシー呼んでくれて、私達も一緒に晩御飯食べに行こうということになったんだけど、
kissaさん達もどお?」
と、お誘いの電話をくれたんです!
普段ヒステリックだけれど、仕事以外では憎めない隣のチームリーダー。
(私)「あ、いいんですか?あ、ぜひ、、」
と、言いかけたところで、
(お局)「kissaちゃん、ちょっと代わってくれるかな?」
と、背後から言われ、受話器を渡すと、
(お局)「せっかくなんですけど~、私達も予定していたことがあるので~、遠慮させてもらいます~、あははは~」
(ガチャッ)
実は、この電話の前に、美容室のエステを終えていたのですが、
そこで、お局は不機嫌になっていたのです。
お局と仲良しデザイナーと私の三人で、エステを受けたのですが、
用意された紙パンツをつけたくない!と、お局が駄々をこねてしまい、
結局、彼女だけ服を着たまま、薄いベージュの当時流行っていたテンセル素材のボトムスを、おしりの際までめくり上げてベッドに横たわって、
生薬オイルのマッサージを受けたのですが、
もちろん、エステティシャンのおばちゃんも、オイルが付いて汚れるかもしれないね?いいね?とカタコトの日本語で忠告してくれたのですが、
紙パンツなんて恥ずかしくて穿けない~、ズボン穿いとく~
とのことで、エステに入ったのですが、
仲良しデザイナーと私は、ほぼ寝ていました。
そして、彼女は、
「ぎゃぁ!!!」
「や~ん!!めっちゃ汚れてる~!え~!いやや~!なにこれ~!」
と、ご立腹。
エステのおばちゃんは愛想笑いするしかなかった。
仲良しデザイナーも、さすがに呆れていましたが、
それでもこの二人の関係は依存し合っていたのでしょうか、
ひたすらお局を慰めていました。
私は、うっすら笑っていたかもしれません。
というのも、ズボンを下ろすとくっきりお尻の区切れのところにだけ、
3を横にしたようなオイルの染みができていたのです。
こおがお尻ですよーといわんばかりの印です。
薄いベージュのボトムスに、オイルのしみが、濃い茶色となって染みていました。
そんな自業自得のアクシデントがあったため、彼女はその後部屋に戻って、
明日着る服なのに~とか言いながら着替えていたところへ、
隣のチームリーダーからのお誘いの電話があったのです。
そんな不機嫌な状態でしたから、私はロンドン、パリのハードロックカフェのグッズを揃えていたので、ソウルのハードロックカフェにも行ってみたかったので、ぜひみんなで行きたかったのですが、
私が行く気満々だったのに気付いていたと思います。
それなのに、お局は、彼女の一存で、断ってしまいました。
後で知りましたが、お局は他の女性社員からは嫌われていました。
同じ部屋の私を心配して、電話をくれたそうです。
お局の断り方が、自分が行きたくなかったというより、
kissaちゃんが予定を立てている、、、というようなニュアンスで断っていたので、まさにカバートアグレッションだったんだと、今更ながら思います。
みんなが夜のソウルを満喫している間、私達は、夕飯を取る場所を求めてホテルの外に出ました。
が、セブンイレブンが目の前に現れたところで、
「私、もうセブンイレブンのサンドウィッチかなんかでいいわ~!」
と、言い放ち、すたすたと入っていくのです。
すると、仲良しデザイナーも、私もここでいっかなと言って二人でサンドウィッチを選び始めました。
せっかくの夜のソウル。まだ夜は浅い。これまで何ヶ国か旅行していたので、この発言にはショックでした。ソウルまで来て、まだバスツアーとロッテホテルしか知らない。
まだまだ下っ端だった私は、合わせるしかなく、
サンドウィッチを買って、部屋に帰りました。
仲良しデザイナーと同じ部屋の、若いデザイナーさんは、
他の方々とHRCへ行っています。
(後日談ですが、HRCチームは帰宅が遅かったため、仲良しデザイナーさんが、部屋の鍵を閉めてしまい、若いデザイナーさんは閉め出しを食らったそう。ですが、別の若いデザイナーさんの部屋で過ごしたそうですが。)
私達の部屋でサンドウィッチを食べていると、お局と仲良しデザイナーさんが、
「やっぱりもう一つ買えばよかったかな、、」
と言い出し、私はお腹が空いていたので多めに買っていたので、
結局残りのパンをシェアしました。
その時、私の中で何かが切れ始めました。