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この時代に「本を書く」ということが何を意味するのか
4/24(水)に『弱者男性1500万人時代』が発売されます。これで、紙の本では6冊書いたことになります。ライターを目指す方からは、紙の本を出すことがキラキラ印税生活の始まりと思われることが多いのですが、実際には全くそんなことはありません。
本を書くよりもnoteでファンを作った方が食べられる
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まず、多くの本は4,000~5,000冊が「初版」として出版されます。メジャー分野でこのくらいで、もっとマイナーな本を書くと、下手すれば初版500部なんてこともあります。
仮に本1冊が税抜1,000円だったとして、印税は10%の100円。つまり、5,000部でも50万円。本を1冊書くのに、150時間くらいの労働量になります。すなわち、時給3,300円くらいです。重版がかかれば別ですが、大抵の本はそのまま消えていきます。ある程度売れているライターなら、この時給をゆうに超える額を稼いでいますから、全く実入りはよくありません。
仮に年収300万円を「本だけ」で稼ぎたかったら、年に6冊本を書く必要がありますが、いくらなんでも無理があります。
これに対して、noteはメンバーシップ(月額課金)制度なら、売上の90%が振り込まれます。仮にnoteで500人のファンを得ることができたら、1ヶ月で本を1冊出す分の金額が稼げてしまうわけです。
ですから、最近のファンが多い物書きは、本やWeb媒体に書いてくれません。私は自分が書くよりもライティングを依頼させていただくことが多い立場なのですが、固定ファンがつくレベルのライターさんは、おおよそnoteで食い扶持を稼いでいます。ライターというか、もはやnoter(ノーター)です。そんなわけで、書籍化にも、何ならWeb記事の寄稿にも関心を持たない方が増えています。
背景にあった媒体の慢心
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背景には、大手メディアの慢心もありました。「まさか、金を稼ぎたい人間が、ライターになんてなるわけがない」と本気で信じている編集者が多くいたのです。
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