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組織変革のための土壌を耕すこととは?

今回は、

組織変革について、

最近、感じていることを

書き残しておきます。

✅組織が変わることは難しい

経営者の多くは、

環境の変化に合わせて、

自組織を変化させたいと考えています。

経営が危機的な状況になる前に、

絶え間ない変化を続けられる

そんな組織を作りたい。

しかしながら、
この取り組みはなかなか難しいものです。

✅「変えられる」ことへの抵抗感

人は皆、

自ら

「変わりたい」

と思っていますが、


他者から

「変えられる」

ことに抵抗感を持ちます。


以前取り上げた書籍

「心理学的経営: 個をあるがままに生かす」

の中に、このような一節があります。

環境の変化に適応するということは、本質的には、それ以前の環境に適応していた自己を破壊することからはじめなければならない。バランスのとれた、安定した、形式の整った状態は、環境の変化に対して強い抵抗を引き起こすことになり、そのことは結局は変化についていけず、自滅の途を転がり落ちる結果になってしまう。
・・・
こうした現状の自己否定が組織に葛藤と緊張をひき起こし、組織内の均衡状態を崩していく。これがカオスの演出という活性化のための最初の戦略として認識されなければならない。

「心理学的経営」 p.81-84

他者から自己を否定されること

これを好む人は、

いないのではないでしょうか。


例えば、

業歴が長い老舗企業は、

ベテラン社員の方々の

多大なる貢献があり、

今日まで会社が継続しています。


そのベテラン社員の方々の貢献を

否定して、

変化を迫ることは、

望ましい状態ではないですし、


社員が変わらないから会社が変わらない


とは、社長の他責思考の現れです。


経営トップが他責になることは、

経営トップが
経営を手放すことであり、

このような状況では、
奇跡が起きない限り、
会社は変わりません。

✅変化のタネを撒くために組織を耕す

先程採り上げた「心理学経営」の中に、

このような一節もあります。

私は企業の戦略的活性化のポイントを「一に採用、二に人事異動、三に教育、四に小集団活動、五にイベントにまとめられます。これに共通しているのはカオスの演出です」と述べた。

「心理学的経営」 p.92

「採用」と「人事異動」

この2つは、

異なる考え方を持つ人間を

組織やチーム内に取り込む施策

になります。

「教育」と「小集団活動」

この2つは、

業務やプロジェクトの進め方、

課題解決の手法

を座学・実践で学ぶことで、

組織内に共通の基盤を作ることです。


そして

「イベント」

これは、各部門・チームの貢献を

全社で見える化し、

組織にとって望ましい成果を

全員がいる前で高く評価する場

すなわち、

全社員の方向性の認識を
合わせる場、

となります。

組織を耕すため施策

上記イメージでまとめてみました。

「採用」「人事異動」で、
チーム内に異端を混ぜていく
インプット

「教育」「小集団活動」で、
チーム内の成果に結びつけるための
言語と方法論を共有する
スループット

「イベント」で、
チームの成果において、
組織が推奨する形を全社で共有する
全社ベクトル合わせとしての
アウトプット

この3つの基盤があることで、
変化のタネを組織に埋める
土壌が出来上がります。

✅組織を耕して変化のタネを撒く

組織が硬直化した中で、

変化のタネを撒いても、

実ることはありません。


新しい世代のメンバーを
定期的にチームで受け入れ、

他のチームとの間で、
人的交流の機会を作り、

組織内に共通の言語と、

課題に対する共通のフレームワークを
メンバーに学習させ、

どのような成果が
組織として賞賛されるのか、
定期的に明示される。

賞賛をチームと組織で共有する。


このような土壌に、
変化のタネを撒いていく。

すると、

様々な角度から、

組織の共通の言語を用いて、

一定のフレームワークで

課題を捉え、

部門横断的に対応することが可能となります。


新たな戦略を立案し、
組織内のコンセンサスを得て、
チーム毎に実行し、
振り返りを行う。


組織変革は、
このようなプロセスで行われますが、

変革のための
土壌が耕されていなければ、

恐怖を媒介とした
一過性の変化は可能ですが、

継続的な変革の実現は
困難となるのではないでしょうか。

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