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『「ない仕事」の作り方 著者 : みうらじゅん 文藝春秋』を読んで。

違和感コレクター

普通は気に留めないが、そのものだけが放つ違和感を見逃さない。

違和感は"ゴムヘビ"にはあるが"切手"にはない。"天狗"にはあるが"ねこよけペットボトル"にはない。
"猫よけペットボトル"はありそうでない。哀愁がそこまで感じない。集めても違いがわからない。ペットボトルを置いている人の違和感ならいけるかもしれない。

取り上げるモノに明確な理由がないようだが確実にある。それは「こっちをじっと見てくる感じ」だ。なんとも切ない、ほっとけない感情。

モノが放つ違和感に真正面からツッコミをいれ丁寧に育てていく。
代表は"ゆるキャラ"だ。それの、おもしろポイントを抜群のネーミングで見た人に伝える。集合させて厚みを増して奥行きをだす。
ゆるキャラ側の人も想定外のいじられ方に戸惑いもあったはずだが、本来の宣伝の役割が相まったのがブレイクの要因だろう。
協力的でなさそうなゴムヘビは厳しい面もあると思う。

コラムやエッセイを書くのにここまでの熱量で企画や取材をしている人はすぐには思いつかない。
この楽しさは、小学生のとき担任に先生の似顔絵をかいたり口癖を誇張して面白がっていたのと同じ気がする。

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