ぐちぐち、ちくちく

 誰かの悪口や愚痴を聞かされると心が痛む。いや、聞いている瞬間は無意識にバリアを張っているから大丈夫だけれど。
 でもふと、あのひと僕の悪口も言ってるんだろうな、と思う。いつもは優しいひとでも。

 だから悪口も愚痴も嫌いだ。出来るだけ聞きたくないし、言いたくない。でも生きている限り文句のひとつくらい出てしまう。そしてついうっかり口にしてしまう。世界にはおしゃべりさんもいて(もちろんSNSにも)、あらゆる所から悪口と愚痴が聞こえてくる。

 それに傷つく。自分に言われていなくても。自分にも当てはまってるかもと思うから。昔怒られたのを思い出すから。

 それを避けるためにはにんげんとの関わりを辞めなければいけない。ひとり引きこもって生きていく。そうしたいよ、出来るなら。でも無理なんだ。

 じゃあにんげんを滅ぼそう。もっと無理そう。そんな方法手に入れられない。

 そしたらそしたら、自分がいなくなれば、みんながいなくなったのと同じだ。そうだ、死んじゃえばいっか。それがいちばん簡単。ほんのちょっとの勇気と一歩だけ。

 にんげんと関わって、楽しいことも嬉しいこともあるけれど、今のところ辛いことのほうが多い気がする。だからこの世に未練なんてないな。親にも、友達にも、先生たちにも。誰の顔を思い浮かべても、彼らはみんな少し悲しんだあとすっかり忘れていそうだし。

 にんげんなんてやめたいな!

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