ポジション調整も結局、実走がイチバン■2023年09月23日更新
広島県広島市にある『動く』自転車屋【サイクルサービストグト】のnoteをご覧いただきありがとうございます。
先日、本職場のメカニックから『前傾厨』の称号をいただいた『快適長持ち系自転車安全整備士』ノーリー(店長)です。
荷物を背負わないで自転車を運転する時は、前傾姿勢で乗る方が楽に乗れるような気がします。
あくまでも私の場合は、ということですが…。
■自転車は特殊なスポーツ
さて、スポーツとしての自転車はとても特殊です。
ちなみにここで言う『スポーツ』はレース等の『競技』に限定した話ではありません。
趣味としてサイクリングをする人、日常の運動として自転車を取り入れている人も対象です。
では何が特殊なのか？
『道具に自分の体を合わせる要素が多い』ということです。
軽快車(所謂『ママチャリ』等)ももちろんですが、スポーツタイプの自転車は特にフレームサイズ選びが重要です。
細かい数値はこの記事では省略しますが、だいたいは乗り手の身長と股下寸法で適正なフレームサイズが決まります。
フレームサイズが決まった後も、サドル位置の高さやハンドルまでの距離等、あらゆる寸法に自分を合わせることも必要です。
場合によっては部品を微調整したり交換したりして、自分の体に合わせていきます。
■自転車は特殊な乗り物
乗り物としても自転車は特殊です。
他の乗り物は原動機(エンジンとかモーターとか)が付いていますが、自転車は乗り手自身が原動機となります。
自分自身が原動機である以上、乗りやすさ(快適性や操作性)は無視できません。
サイズが合わなければ事故のリスクも高まります。
そして乗り手自身の筋力を効率良く駆動力に変えないと無駄にしんどくなりかねません。
■自転車はフィッティング(ポジション調整)が重要
前述の通り、安全かつ快適に乗るためにも自転車のサイズやポジションは重要です。
本来なら自転車を買う前からサイズは意識しなければなりません。
特にスポーツタイプの自転車は長時間・長距離を乗る前提なので、フレームサイズだけではなくサドルの高さやステムの長さ(≒ハンドルまでの距離)等、細かい数値にも気を配る必要があります。
有料フィッティングサービスを導入しているショップが多いのはそのためです。
と言ってもショップ(もっと言えば担当者さん)によってやり方や考え方は異なります。
当然、正解は1つだけではありません。
■サイクルサービストグトの場合
非効率なやり方に見えるかもしれませんが、現時点では実走がイチバンだと考えています。
確かに細かく様々な数値を出してくれる機械は便利ですが、数値をそのまま当てはめただけだと机上の空論になりがちです。
その人の体の柔軟性はどうか？
体の動かし方のクセはどうか？
身体的なトラブルを抱えていないか？
等々、自転車を運転するためのフィッティングなのだから、数値だけでは完璧なポジション(乗車姿勢)を実現できるわけではありません。
では、実走チェックまでは導入していないショップが多いのはなぜでしょう？
それは実走は乗り手だけではなく、ショップ(担当者さん)の時間もかなり使うからです。
当店は予約制のため、1人のユーザーさんに対してしっかりと時間を使うことができます。
まさに当店ならではのサービスです。
そのユーザーさんの使用環境や用途、身体の癖等も見ながらできるだけ的確にアドバイスするように心がけています。
ただし、こちらの考えを押しつけるようなことはしません。
一緒に最適解を探るようにしています。
◆実際の様子
当店で導入しているステムスケールツールが適合する仕様の自転車ならラッキーです。
これがステムスケールツールです。
その人にとっての理想的なステム長等を再現できます。
ステムを購入する前に試せるのは嬉しいですね。
ステムスケールツールに対応していない車体でも実走でのアドバイスをさせていただきます。
ユーザーさんご自身では
「こんなもん…かなぁ？」
という状態だったそうです。
ユーザーさん曰く
「全然違いますね！
こっちの方が乗りやすい！
全く違う乗り物みたいに変わるんですね！」
と。
理想的なステム長に出会えたようです。
ペダリングをスキャンする機械も存在しますが、右に左に旋回した時のことまではなかなか再現できません。
ステムの長さを変えつつ、何度も旋回してみてハンドル操作も含めて適正化していきます。
下り坂でのブレーキコントロールはどうか？
乗っている時の安定感はどうか？
上り坂でのシッティングでは呼吸をしやすいか？
ダンシングで車体を振りやすいか？
できるだけあらゆるシチュエーションを想定してポジションを決めていきます。
さらに…
お持ち込み時点ではロゴの位置がイマイチでしたが…
ビシッと位置を合わせます。
(カメラのピントは合わず、無念！)
■シメ
長距離・長時間のサイクリングを想定して設計されたロードバイクは、特にポジション(乗車姿勢)フレームサイズの選定が重要ですが、他の調整要素も無視できません。
ところが、ポジションも沼にはまりがちです。
基本を大切にしつつ、ユーザーさんそれぞれの身体の特徴や愛車の使用環境・目的に合わせ、柔軟に対応していくことも必要だと思います。
トライアンドエラーの繰り返しです。
そのためポジション合わせは多くの時間を必要とします。
当店なら予約制なので、とことんお付き合いすることが可能です。
より安全・快適に愛車を乗りこなせるようになりたいユーザーさんも、お気軽に当店へお問い合わせ下さい。
料金はステムスケールツールを使うか否か、そして時間や条件によって異なります。
■自転車関連のご注文・ご依頼等はメールか公式LINEでお気軽にどうぞ↓
当店は出張修理等が多いため、決まった店休日や営業時間という概念がありません。
他店様が営業していない時間帯でも予約制にてご依頼等を承ります。
また、当店にて自転車の販売(防犯登録含む)も行っておりますが、他店様にてお買い上げの自転車の組立や点検及び調整、修理やカスタマイズ、オーバーホール等のアフターケアも大歓迎です。
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