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「担当者が店員に横柄な態度だった」から契約見送り…Twitterに学ぶ「信用の判断基準」あれこれ
「信用」は人間関係で最も大事な要素の一つ。Twitterでは「信用できない人、できる人」に関するさまざまな体験談が拡散されています。
過去に話題になった事例を比較すると、人がどんなシーンで他人への信用の度合いを判断しているかがなんとなく見えてきます。
ツイートまとめサービスのTogetter(トゥギャッター)がお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」、今回のテーマは「信用の判断基準」です。
人柄がいいと思っていた人が店員の前で豹変したら
相手が何気なく取った行為を見て「信用できない人だと感じた」という話はたびたび注目されます。
漫画家の橋本ナオキさんが、『毎日でぶどり』シリーズのアカウント(@debu_dori)に投稿した漫画が共感を呼びました。「信頼が崩れるとき」をテーマにした内容です。
信頼が崩れるとき pic.twitter.com/oEaXZGY8rI
— 毎日でぶどり🐔🐤 (@debu_dori) November 12, 2020
漫画は、カフェでコーヒーメーカーの営業を受けているシチュエーションから始まります。営業担当者の真摯な対応と良い人柄をみて契約を決めようとしたものの、営業担当者がカフェの店員に対して横柄な態度を取っている姿を見て結局契約を止めてしまった、というオチです。
相手の態度が時と場合によって豹変することが分かってしまうと、一気に信用しがたくなってしまうものです。同じように、取り繕うことができる表面的な部分だけで相手を信用してはいけない、と思える例があります。
経営者の米村歩さん(@yonemura2006)は、数々の採用面接に携わってきた経験から「人の熱意は信じてはいけない」ことがわかった、とツイートしています。理由は「言葉は簡単に偽装できるから」。それよりも、その人が何をしてきたかが分かる実績を見るべきだというのです。
起業して13年で多くの人と面接し、採用してきてわかったこと。
— 米村歩@日本一残業の少ないIT企業社長 (@yonemura2006) February 25, 2019
「人の熱意は信じてはいけない」
言葉は簡単に偽装できる。見るべきは実績。何をしてきた人なのか。
逆もまた然りですよ。経営者の熱意ある言葉に流されたらブラック企業の餌食になりますよ。何をしてきた会社なのか冷静に見ましょう。
米村さんの見解に対し「熱意を先に語る人は信用しません」「尊重すべきものと信用すべきものを混ぜてはいけない」など、同意の声が集まりました。
熱意はもちろん大事ですが、中身を伴っていないとかえって信用を失うことにつながりかねないと分かります。
悪口を言わない人は信用できない?
また、一般に「美徳」とされている行為が信頼関係づくりにあってはネガティブに働く例もあります。
トークバラエティ番組『マツコ&有吉 かりそめ天国(テレビ朝日系)』の、2018年の放送で「人の悪口を言わない人が信用できない」という悩みが取り上げられ、反響を呼びました。
よる11時45分からは「マツコ&有吉 #かりそめ天国」👼
— テレビ朝日宣伝部 (@tv_asahi_PR) August 8, 2018
人の悪口を言わない人が信用できない投稿者 👤マツコ有吉の見解は⁉️
なんでもかんでもクラウドファンディングにする風潮に物申す🗣️
欲望VTRでは、ミックスグリル🍴の名店&日本各地🗾のウォータースライダー🌊が登場✨
などなど、お楽しみに🍀
出演者のマツコ・デラックスさんは、悩みに対して「人間は悪口を言うために口があるのよ」「いいのよ、人は悪口を言う生き物」と寄り添う姿勢を示しました。
番組を見たTwitterユーザーからは、「(悪口を言わない人は)腹の中で何考えているかわからない」「信用していない人の前では悪口は言わない」といった声があがりました。
悪口を言う行為そのものが悪徳であることは疑いの余地もありませんが、「悪口がまったくないとそれはそれで不安」になってしまう。人に対する信用が、複雑なバランスで成り立っているとわかる話です。
保育園の先生が漏らした本音に信頼感
それでは「この人なら信用できる」と思えるのはどんな時なのでしょうか。重要なポイントの一つに「ポロリと出た本音」がありそうです。
Twitterユーザーのくわっちょ(@kuwaccho0711)さんによると、仕事を頼んだとき「がんばります!」と言うITエンジニアより、「めんどくせーな」と答える人のほうがまだ信頼できるそうです。
ITエンジニアは何か頼むと「めんどくせーな」と言い出す方がまだ信頼できます。ツンデレなので。
— くわっちょ@社畜犬 (@kuwaccho0711) December 10, 2020
「頑張ります!」と言う奴ほどバックれます。
くわっちょさんは、「めんどくせーな」と返答をする人よりも、むしろ「がんばります!」とポジティブに依頼を受ける人のほうが仕事を投げ出す可能性が高いとしています。
この投稿に対して、「めんどくせーな」の一言は「依頼の段階で工数の目途が立っている」からこそ出てくる言葉では、とコメントする人もいました。
一見ネガティブな本音の裏にも、確かな経験への信用がにじむことがあるのですね。
似たような話で、あるTwitterユーザーが、息子さんを預けている保育園の先生から「正直な本音」を打ち明けられたことで、かえって信頼感を持てたという体験談が拡散されました。
先生は息子さんについて「優しい先生のほうにしか行かず、私のところには来てくれなくて悲しい」と打ち明けたそうです。先生に「(気持ちを)正直に言ってくださって大丈夫です」と促すと、先生は「少々腹立ちますね」と一言。
この一言を受けて、投稿者は「この先生…信頼できる…」と思ったようです。実際に、その先生は息子さんが行き過ぎたことをしたときに「しっかり叱ってくれた」といい、感謝の気持ちを発信しています。
まとめ
多くの人が、「信用は長年かけてコツコツと築いていくもの」だという認識を持っていることでしょう。
いっぽうで、Twitterで話題になる信用に関わるエピソードを見ると、人が相手への信用の根拠を一瞬で判断するケースも少なくないことが分かります。ほんの小さなポイントで、相手からの評価ががらりと変わる可能性があると考えると、ちょっと怖くなりますね。
Twitterの事例をたどると、良好な信頼関係づくりのヒントを得ることができそうです。
以上「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」でした。
この連載は毎週月曜日に更新しています。今後もTwitterでバズった、あるいは興味深いトピックを解説していきます、お楽しみに!
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