頭が良いって幸せですか?
突然ですが、あなたは「頭が良いこと」は、幸せなことだと思いますか?
もし考えたことが無い、という方がいたら、
頭が良い、ということについて、私と一緒に考えてみませんか?
考えるきっかけとなった小説
私がこの「頭が良いことは幸せか」について考えるきっかけとなった小説があります。
それは、''アルジャーノンに花束を''という小説です。
物語の中に、こんなセリフがあります。
''アルジャーノンに花束を''の主人公であるチャーリーは、生まれつきIQが70程度しかない、知的障害者です。
そんな彼は、とある科学者の実験台となり、知能を向上させるための手術を受けます。
手術は無事に成功し、彼は超人的な知能を手に入れます。
そして、IQが向上したチャーリーは、低知能の頃には理解できなかった、自身を取り巻く''愛''や''憎しみ''、''哀しみ''、''喜び''を理解するようになります。
果たして、天才となったチャーリーは、幸せを掴んだのか…
読んだことのない方は、ぜひ一読してみることをオススメします。
私はこの小説を読み、衝撃を受けました。
実はわたしも、科学を生業としています。
そんなわたしにとって、「頭が良くなる」ことは「=善い」ことでした。
頭が良くなることで、お金を稼げる。
頭が良くなることで、、人間関係が上手くいく。
頭が良くなることで、、、この世の真理を味わえる。
頭が良くなることで、、、、自分も他人も幸せにできる。
そんな風に思い、学業に励み、スキルを向上させてきました。
果たして、本当にそうでしょうか?
セリフに隠された真意(個人的見解)
ここからは、引用文に対するわたしなりの解釈です。
頭が良くなることは、ただの手段であり目的ではない。そこに人を想う愛情と目的が無ければ、どんな知能でも無意味である。
著者はこう言っているのだとわたしは感じました。
さあ、これを聞いて、あなたはどう思いますか?
頭が良いことは、幸せだと思いますか?
あくまでもわたしの考えですが、、、
わたしは、頭が良くなることは必ずしも幸せであるとは言えないと思います。
なぜなら、
頭が良いと、、知りたくなかったことに気づいてしまうから。
それは、
''愛''、''憎しみ''、''哀しみ''、''喜び'' など、知りたくなかった現実です。
頭が悪ければ、気づくことすらなかったかもしれない現実。
頭の良い人は、聡い。他人の意図を汲み取れる。
自身が置かれている現状を理解します。
だから、気が付きたくなかったことにまで気が付き、疲弊します。
頭が悪い、ということは、ある意味幸せとも取れます。
じゃあ、あなたは頭が良くなりたくないの??と言われそうですね。
いいえ、わたしは頭が良くなりたいです。
なぜか、
それは、頭が良くなることで、自分の幸福とは無関係に、他人を救い、幸せにできる可能性が広がると思うから。
先に述べたように、頭が良いことは、「自分が」幸せかはわかりません。
でも、
頭が良いと、「他人」を幸せにできる術、可能性が広がります。
「誰か」を助けることができます。
それは、あなたの大切な''家族''、''恋人''、''友人''かもしれない。
あなたの頭脳や知識が、その大切な人の命を助けるかもしれない。
だからわたしは、学び続けます。
そして、この感性こそが、
目指すべき「人間的な愛情の裏打ちのある知能」なのではないかと、わたしは感じます。
あなたはどう思いますか?
頭が良いって、幸せですか?
ぜひ、今一度思考してみてください。
そして、思ったことがありましたら、共有していただけると励みになります。