怪談本に明日はない
私は商業作家ですが、昨年末から自費で拙著のプロモーションを行っています。
怪談本の読者層は40~50代の方が多いそうです。
ただ、何年か前に聞いた話なので、今では高齢化が進んで50~60代になっているかもしれません。
しかし、このまま高齢化が進んだ場合、〈怪談本に明日はない〉と言わざるを得ません。
〈怪談作家に明日はない〉と言うべきかもしれません。
どんなジャンルにも言えることですが、常に若い読者層を増やして、未来に繋いでゆくことが必要だと、私は考えています。
しかし、私が若い頃、文庫本は1冊250円前後で買えました。
思えば、私が高校生の頃には、地元の市街地(高崎市連雀町の慈光通り)にあった新星堂書店で2時間ほど立ち読みをしてから、文庫本を4~5冊買って帰るのが、娯楽の一つでした。
1冊250円前後だったので、1000~1500円で買えたわけです。
高崎の新星堂はだいぶ前に閉店してしまったし、今、拙著は税込で748円です。
色々と考えさせられます。
しかも、不景気で会社員等の給料は安い。
これでは、本が買えない若者が多いのも当然でしょう。
そこで以前から度々、提案してきたことなんですが、 本を買えない方に買ってくれ、とは言いません。
買えない方は、各位が地元の図書館に注文リクエストをして、買ってもらい、それを借りて読んでくれたら、うれしいです!
日本全国の都道府県の図書館だけでは、大した部数が売れませんが、都道府県下の〈各市町村の図書館〉及び、〈分館や出張所の図書コーナー〉などで買ってもらえれば、けっこうな部数が売れると思うのです。
どんな形であれ、本が売れて読んでもらえれば、作家はそれで満足なのです。
以上、このままだと〈怪談本に明日はない〉でした。