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豆腐マイスター認定講座レポ 2022.4

先日、一般社団法人日本豆腐マイスター協会主催の豆腐マイスター認定講座資格を受講し、無事豆腐マイスターになることができました。

今回の参加者は7名。開催地は東京でしたが、北海道や宮崎、名古屋など全国から受講生が参加していました。

初めに講師のお二方も含め自己紹介を行いました。

・豆腐製造所の専務を務めておりお仕事のために資格を取りにきた方
・北欧出身の旦那様のため日本食の知識を深めたいという方
・江戸の豆腐レシピ本豆腐百珍を読んで興味を持ち参加した方

など、それぞれの受講目的やバックグラウンドが面白く、また豆腐に対する熱い思いや愛が伝わる楽しい時間でした。

豆腐マイスター資格とは?

豆腐マイスターは「地域に根付く食育の担い手を育てる」を理念としています。

以前は各街に必ずあった豆腐屋さん、昭和35年をピークに全国に5万件存在しました。
それが今では後継者不足の廃業などから1万件を切り、現在も年間約500件のペースで減少しています。

このままでは豆腐の事を伝える人が地域からいなくなり、豆腐の事を知らない子どもたちが増え、豆腐という食文化が日本から失われていくのではないか。
日本の食文化と言われる豆腐に対するそのような危機感から豆腐マイスター認定講座は生まれました。

豆腐マイスター認定講座は、豆腐を選べる・使える・作れるの3つの力が身につく「日本で初めての豆腐の食育資格」となっています。

第1講:豆腐編

美味しい豆腐の選び方や豆腐の豆知識、基礎知識、そして凝固剤の種類について学びました。

大豆にはたくさんの種類があり、特に国産の在来種と呼ばれるものは色や大きさもまちまちで個性があり面白かったです。
豆の色次第でお豆腐の色も変わるらしく、紅大豆と呼ばれる赤い大豆を使った豆腐は可愛らしいピンク色になるんだとか。

また凝固剤についても学びました。
この分野は講座の中でも奥が深く、興味深い話でしたのでぜひ実際に参加して聞いていただきたいところです。笑

お豆腐に使われるにがりやすまし粉といった凝固剤に京料理の秘密やWWⅡ時代のジュラルミンといったワードが絡んでくる、と聞くと知りたくなってきませんか?

この講義の終わりには絹豆腐と木綿豆腐の違いを口頭で説明するペアワークを行いました。
わかっているつもりでも口に出して説明するとなると難しく、しっかりと復習しなければならないなと実感しました。

お豆腐づくしの昼食!

昼食は豆腐づくしのメニューです。講師の方が目の前でデモンストレーションをしてくれました。

本来は料理レッスンということで実際に作れるのですが、コロナのためこの形をとっているそうです。

講師の方が大阪堺市のレシピコンテストで受賞した「利休風豆乳そば」をはじめとして、「豆腐の食べ比べ6種&豆乳」、「おから茶」、そして江戸時代に出版された豆腐100種類のレシピ本『豆腐百珍』から「八杯汁」をいただきました。

講師の方オリジナルの「甘くない大人のいなり寿司」は個人的に感動の美味しさでした。お皿も可愛い!さらに自分でも作れるというのが嬉しいポイントです。
糠漬けならぬ「おから漬け」も優しい味で受講生の方に大人気でした。

豪華なお豆腐づくしの昼食…!
食べ比べた6種のお豆腐たち

デザートは『豆腐百珍』より「玲瓏豆腐」でした。

型に崩した豆腐と寒天を流して固め、黒蜜をかけて食べる涼しくて綺麗なものでとても美味しかったです。

お腹いっぱいになった状態で午後の座学がスタート。

第2講:おから・豆乳編

食物繊維いっぱいのおからと本当においしい豆乳の魅力について学びました。

ショックだった内容はほとんどのお豆腐屋さんでおからが「産業廃棄物」として大量に捨てられている事実。
水分が多く痛みやすいことも原因なのでしょうか、食物繊維などの栄養が豊富なおからが廃棄されているのはなんとかしたいと思いました。

最近は消費を急がなくて良いおからパウダーというものが販売されているようです。
無駄になってしまうおからのためにも、健康のためにも、一度手にとって見てはいかがでしょうか。

https://www.amazon.co.jp/さとの雪食品-さとの雪-おからパウダー【10個セット】/dp/B07GC8NR6Q/ref=sr_1_53?keywords=おからパウダー&qid=1651129698&sr=8-53 

第3講:油揚げ・がんも

油揚げとがんもどきの基礎知識を学びました。
また、目の前で実際につくっていただいた出来立ての油揚げをいただきました。

まずは油揚げのもとと揚げたての油揚げを食べ比べます。
油揚げは木綿豆腐を揚げたもの…と認識している方が多いようですが、実際は異なります。油揚げには専用の元生地があるのです。

油揚げの元生地と揚げたての油揚げ

元生地の食感はチーズのようでどこか豆腐の風味があり、なんとも不思議な味でした。
揚げたての油揚げはいつも口にしているものよりも豆の風味がしっかりとしていました。

次にいただいたのは手作り油揚げ。
きつね色にじゅわじゅわ揚がって見るからに美味しそうです。

豆と胡麻油の風味が感じられ油っこさはなくとても美味しかったです。
いくらでも食べられそうでした。

第4講:修了試験&手づくり豆腐編

本来は豆腐を実際に作った後に修了試験を受けるのですが、緊張しながら豆腐を作るのは忍びないということで先に試験を受けることになりました。
今まで落ちた人は一人もいないから!という先生からの励まし。プレッシャーです笑

休憩時間をいっぱいに使って各々勉強し、結果は無事全員合格!
半数の方が満点を獲得していました。

合格祝いのサプライズデザート!お豆腐と苺のコンフィチュール…😌✨

そしていよいよ手づくり豆腐の実習です。
作っている途中に確実に火傷をしてしまうため(!)、実際の豆腐の製造工程とは異なり、食育講座や家庭で作ることに特化した方法で木綿豆腐を作りました。

豆をミキサーで粉砕し豆乳を取り出していきます

粉砕した大豆を皆交代で絞り豆乳を取り出していきます。
かなり力がいる上に見た目以上に絞りにくい…!

その後休むことなく鍋をかき混ぜ、一番の難所であるにがりの投入を無事終え型から取り出した豆腐は、

しっかりと固まっていました!感動🥺

出来立てで、しかも自分たちで作った豆腐は特別な味がしました。

また実際に作ってみることで、製造工程が違うとはいえどお豆腐を作るにはかなりの手間がかかることがわかり、お豆腐の適正価格について考えてしまう、というお話を他の受講生の方としました。

座学の時間に10年前とくらべ大豆の値段は2倍になっているのに豆腐の値段が変わっていないため、お豆腐屋さんは苦しくなっていると聞いていたからです。

これが原因で閉まってしまうお豆腐屋さんを減らすためにも豆腐向上委員会を通してお豆腐の普及に力を入れたいと強く感じました。

マイスター講座を終えて

お豆腐に詳しくなれるだけでなく、それを通してさまざまな社会課題にも触れる講座だったのが印象的です。
おいしいお料理を食べながら勉強というのは幸せでした😌

何より講師の方や受講生の方との交流で得られるものが多く、お豆腐を通じてとても素敵な出会いをさせていただいたなと思っています。
講座に参加した後も講師の先生とや受講生同士の横の繋がりを持つことができるのが嬉しいです。

お豆腐が好きな方、環境問題やフードロス,食育にご興味のある方、健康や美容に気を使っている方、どなたでもぜひ受けていただきたい、学びの多く充実した講座でした。

記念すべき3500人目のマイスター誕生の場に居合わせました✌️

講師の皆様、同期の受講生の皆様、楽しい時間をありがとうございました!


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