ぼうののう#10「0.5ミリ」
何年ぶりかな。
やっぱりすごく魅力的だなと思う人がいる。
チャーミング。私にとっては。
その辺の路面の商店で、なんでもいいから着れそうな服を買って着て、血のつながらないおじいさんから貰ったコートを羽織り、お風呂が遠のいていたから、化粧品コーナーにあったフレグランスをスカートの中に振る。
え、それってチャーミングなの?って、実際にそういう人の姿や行動を見た時、きっと引く人が多いのだけど、私にとっては、すごく良いのだ。
サワちゃんは、上品ではない。勿論ガーリーでもないし、ボーイッシュでもない。かといって干物でもない。ただ、時々、包まれるような「おはよう」を言ったりする。なんだろう。あの感じ。見たら、なるほど、この感じねって、言ってくれると思うんだけどね。
ちゃんと仕事もしてました。訳あって、続けられなくなったけど、ちゃんと、人と接してた。
もっと沢山、まだ見つけられていない魅力があるし、サワちゃんの行動、言動、関わろうとする人、関わり方、できごと全部から、感じられることが他にもあると思う。
気持ち悪いけど、少し怪しいけど、なんかね、たまたま同じ空間にいる知らない人と接することが、楽しいし、嬉しいし、わくわくするからさ、やめられないなって思うね。引かれるけどね。
体が、幸せだ〜ってなってる思い出が、頭に浮かぶね。