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「Go To」は力不足?持ち直し一服~2020年8月の宿泊旅行統計調査
本日、8月の「宿泊旅行統計調査」(観光庁)が公表された。私自身の備忘録を兼ねて、ポイントをまとめてみる。
宿泊施設稼働率は32.1%まで回復
6月に29.6%(速報時は30.4%)まで回復した後、32.1%まで持ち直した。例年は60%を超えていることを考えるとまだまだ弱含みで、持ち直しのテンポも若干鈍っているように見える。先月まで回復の中心だった「ビジネスホテル」の8月の稼働率は37.5%となり、7月(38.3%)から若干低下している。一方、観光需要中心の「シティホテル」の8月の稼働率は28.2%と緩やかな上昇が続いているものの、例年(80%超)に比べてかなりの低水準。「Go To」の効果はまだ出ていないのか、そもそも力不足なのか(東京発着を除いているからか?)。
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・延べ宿泊者数は58.4%減。日本人観光客のマイナス寄与が拡大
8月の延べ宿泊者数は2627万6030人泊と、前年同期に比べて58.4%減。7月の58.3%減(速報時は56.4%減)とほぼ同じ落ち込み。延べ宿泊者数でも、持ち直しが一服していることが確認できる。
8月の持ち直し一服に寄与したのは日本人の宿泊者。7月はマイナス37.9ポイントの寄与だったのが、8月はマイナス43.8ポイントと拡大している。代わりに、前年同月比でほぼ100%減である外国人の宿泊者のマイナス寄与は14.6ポイントへ縮小した。例年、夏休みの時期である8月に日本人の宿泊者数が低迷しているためと考えられる。
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・都道府県別の1~7月累計延べ宿泊者数の減少率トップは奈良県
1ヵ月遅れで確認できる都道府県別データを用いて、延べ宿泊者数の2020年1~7月累計の前年同期比減少率を最後に確認しよう。減少率のトップ5は、(1)奈良県(65.0%減)、(2)京都府(64.5%減)、(3)山梨県(63.5%減)、(4)大阪府(62.1%減)、(5)沖縄県(62.0%減)である。1~6月累計では4位だった沖縄県が5位となり、代わりに大阪府が4位に上がっている。47都道府県のうち、大阪府のみ、外国人の延べ宿泊者数のマイナス寄与が大きい(外国人がマイナス31.4ポイント、日本人がマイナス30.7ポイント)。
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