株式会社yonobiを起業し、D2Cブランドmuonを立ち上げます
みなさんこんにちは。轟です。
「人類の"持ち運び"を合理化する」
というミッションを掲げ、このたび株式会社yonobi(ヨノビ)を創業し、D2Cブランド"muon"を立ち上げました。
実は今年8月には起業していたのですが、「プロダクトがリリースしていない状態で告知だけしてもな…」と思い、あえて伏せていました。
今回、ようやくプロダクトをお披露目できる状態になったので、こうしてnoteを書いています。
先に告知すると、10月15日よりMakuakeさんでクラウドファンディングを実施予定です。本日よりティザーを公開しております。
ぜひ一度のぞいてみてください!
このnoteでは、LPでは伝えきれなかった事業背景やプロダクト開発のストーリーをお話しします。足掛け半年、情熱を注いで作り上げたプロダクトの裏側をご紹介します。
どうしてアパレルをやっているのか?
muonはレザーバッグや革小物を扱うブランドで、最初のプロダクトはバックパックです。
私のバックグラウンドを知っている人からは、「えっ、轟さんアパレルをやるんですか!?」と、とても驚かれます。
驚かれる理由は、私のキャリアのバックボーンがBtoBにあることと、何より私がアパレルに興味があるイメージがないからでしょう。(笑)
その通りで、私はアパレルにさほど興味がありません。服は基本的にユニクロですし、昔からさしてファッションにこだわるタイプでもありません。
最近はリモートワークで外に出ないのと、服を選ぶのが面倒なのとで、ユニクロのTシャツをまとめ買いして着回ししているくらいです。
では、そんな私がなぜバックパックを作っているのか。
それは、人類の”持ち運び”を合理化するためです。
身軽でいれば、気軽になる
私は、基本的に身軽でいたいと思っています。
何か用事があるときでも、基本的には手ぶらでいきますし、2-3泊程度なら海外旅行もリュック1つで行ったりします。
これは決して私がミニマリストだから、というわけではなく、そもそも持ち運ぶ必要があるものが少ないからです。(そもそも物欲全開なので、ミニマリストとは対極に位置していますが。)
最近は持たなければならない荷物自体が減っていますよね。本はKindle(スマホ)でも読めますし、電子マネーがあるので現金もほぼ不要です。
デバイスのバッテリー持ちも年々良くなっていて、最近はモバイルバッテリーも必要ありません。
持ち物が減れば、行動力が上がります。サクッと外に出て、サクッと人に会える。身軽でいれば、「ちょっと寄り道してみようかな」という気持ちになり、新しい場所や体験に飛び込みやすくなる。
物理的に身軽でいることは、気軽でいることにつながる。気軽でいることで、新しいチャンスに出会いやすくなる、と思っています。
…しかし、そんな私でも必ずバックを持たなければならないシチュエーションがあります。
それが、ノートパソコンを持ち運ぶときです。
バックはビジネスパーソンの必需品
ビジネスパーソンやフリーランスにとって、ノートパソコンを持ち運ぶシチュエーションはかなり多いはずです。
最近はオフィスと自宅のハイブリットワークが主流になってきたことで、ノートパソコンを自宅やオフィスに持ち運ぶ機会もグッと増えたのではないでしょうか。私もパソコンをよく外に持ち出します。
パソコンを持ち運ぶ際にどんなバックを使うかは好みが分かれると思いますが、私は断然バックパック派です。
トートバックと違って重心が片方に寄らないため楽ですし、何より両手が空くので身軽です。
最近はビジネスシーンでもバックパックがOKになってきたことで、街中でバックパックを背負っているビジネスパーソンを見かけることも多くなりましたね。
既存のバックパックへの課題意識
…そんなわけで、十数年以上いくつものサイズ、素材のバックパックを使い続けてきた私ですが、実は理想とするバックパックはいまだに見つかっていません。
私は既存のバックパックには、いくつかの課題があると感じています。
バックに求める容量はさほど多くなく、ノートパソコン、折り畳み傘、財布、鍵、バッテリー、ペットボトル程度のものが入れば十分だが、市場にはまだまだ大容量訴求の商品が圧倒的に多い。
一方で、一部存在する「ミニマル」を売りにした商品は小さすぎたり、ものを入れると膨らんでしまったりして見栄えが悪い。つまり、ちょうどいいサイズがない。
いらない機能ばかり充実している割に、本質的な機能が不足している。たとえば、バックから充電ケーブルを通せたり、2Way,3Wayで使えたり、完全防水だったり。これらの機能がまったく不要だとは思っていませんが、機能過剰にすることにより、使い勝手や見た目が損なわれている。
背負ったときの見栄え(プロポーション)までこだわって作られている商品が少ない。バックは背負っている時間のほうが多いのだから、背負ったときの見栄えこそ重視すべきである。
そろそろいい大人なので、それなりの素材の高級感のあるバックが欲しいが、流石にバックに5万も6万もかけたくはない…。
どうでしょうか。この中の1つでも、同じような課題を感じたことのある方がいらっしゃるのではないでしょうか。
本製品は、このような課題を解決するために生まれました。muonというブランドも今回のプロダクトも、完全に私の原体験から生まれたプロダクトです。
muonは人類の持ち運びを合理化するためのブランドであり、アパレルブランドを作りたいわけではありません。
とはいえブランドのカテゴリは重要なので、まずはバックや革小物系のプロダクトを優先して作ろうと考えていますが、根底は持ち運びを合理化するものであれば、領域は問いません。
マネークリップはなぜ流行らなかったか
突然ですが、みなさんはマネークリップを覚えていますか?
マネークリップとは、必要最低限の紙幣とカードを持ち運ぶための、クリップ状の財布です。
このマネークリップ、数年前に一時期話題になりましたが、いまではほとんど使っている人を見かけません。
マネークリップがなぜ流行らなかったか。
私は「ミニマリスト向けすぎるプロダクトだから」だと思います。
現実問題、現金でやり取りする以上、かならず小銭が発生します。マネークリップだと、「この小銭をどうしたらいいの?」という状況になるわけです。小銭をポケットに入れるくらいなら、結局財布があった方がいい。こう考えるのは当然です。
つまるところ、機能を削りすぎるとミニマリスト向けのプロダクトになり、大半の人にとっては使いづらくなってしまい、その結果商品は普及しません。
すると、muonが成し遂げたい「人類の持ち運びを合理化する世界」からは遠ざかってしまいます。
だから、muonではミニマリスト向けのプロダクトは作らない、と明確に決めています。
muonのビジョンと開発コンセプト
我々のビジョンは「多くの人に愛されるミニマルデザインを。」です。
少し前にこのビジョンをとある人に話した際、とても印象的なことを言われました。
「たしかにミニマルデザインは欲しいんだけど、ミニマルファンクション(最低限の機能)が欲しいわけじゃないんだよね。」
まさにその通りだと思います。
多くの人にとって本質的に重要な機能は残しつつ(できればアップグレードしつつ)、絶妙なバランスで削るべき要素を削る。
"Enough is more."(ちょいど良いが、もっと良い)
これがmuonの商品開発コンセプトです。
"Less is more."(少なければ少ない方が、より良い)というミニマリズムの考え方から着想を得て飛躍させたコンセプトです。
ミニマルデザインバックパックのこだわり
詳細はぜひティザーLPを見ていただければと思いますが、今回はこだわったポイントをいくつかご紹介します。
本製品を作るにあたって、
バックパックにおいて、実用性に影響する本質的に重要な機能とは何か
必要十分な容量とは、どの程度か
背負ったときに美しく見えるサイズ感や比率は何か
など、徹底的に研究・議論しました。
実用性
実用性はプロダクトの要です。
私が考える、バックパックの実用性を左右する要素は、大きく分けて3つです。
まずは背負う、収納する、持つ、置く、というバックパックにおける基本動作について。
muonのバックパックは、以下のような工夫をしています。
背負う→通気性を考慮したメッシュ素材で、通年快適に過ごせるように。
収納する→幅広なファスナーポケットを採用。開口部も大きく開くように。
持つ→持ち手の面積を広げつつ、革を重ねて厚みを出して握りやすく。
置く→薄マチながら、自立する形状に。バックの上部と下部で角度を変えています。(下部は90度に近く、安定して自立するようにしています。)
特に収納については、どうあるべきかを徹底的に考えました。
安直に考えれば、「ポケットを増やせばいい」という話になりがちですが、ポケットを増やせば外装にファスナーが増え、フラットなデザインを損ないます。
そして何より、ポケットを増やしたところで、多くの人はうまく使いこなせるのか?という疑問がありました。
私自身がそうなのですが、バックパックにおいて主に使用するポケットは限られています。PCを収納するポケットと内側上部にあるファスナーポケット、メイン収納。このくらいです。
バックパックは縦に長いため、ものが下に入るほど取り出しづらくなります。そのため、内側のファスナーポケットは特に使用頻度が高い重要なポケットです。
そのため、横幅目一杯まで広げて容量を確保し、位置をなるべく上に持ってくることでアクセスしやすくしました。
次に容量について。
これは意外と悩みませんでした。
そもそも、既存のバックパックの容量が日常使いにおいて過剰だと感じていたため、容量は大胆に削っても問題ないと思っていたからです。
muonのバックパックは、既存のバックパックよりも一回り〜二回りほど小さくなっています。(実際に手に取ってみると、この差は結構大きいと感じるはず。)
日常使いにおいて、まったく問題ない容量を備えています。
どちらかといえば、「美しく見えるサイズ感はどのくらいか」「自立させるためにマチサイズはどの程度必要か」「ノートパソコンを格納するためには、どの程度のサイズが必要か」といった他の要因からサイズを考えた結果、容量を決めました。
後ほど説明しますが、背負ったときに美しく見せるためには、小さすぎてもダメで、大きすぎてもダメなのです。
最後にメンテナンス性です。
私たちはメンテナンス性もUXの1つだと捉えています。
いかに良いレザーを使っているからといって、傷をとても気にしなければならなかったり、水や湿気に極端に弱かったりすると、そもそも持ち歩こうという気が失せます。
muonのバックパックでは、傷に強いエンボスレザーを使っています。シボ感が美しいだけでなく、傷を目立たなくする効果もあります。
また、撥水性試験において4級を取得しており、これは傘の基準よりも高い撥水性能です。
プロポーション(背負ったときの見栄え)について
バッグパックは背負っている時間のほうが長いため、背負っているときの見栄えにはかなりこだわりました。
これは私の原体験として、手に取ったときは格好良いなと思うバックパックであっても、背負ってみると不恰好、というケースが多かったためです。
背負ったときの美しさを決める要素は、外装のデザイン、背負う位置、サイズにあります。
外装のデザイン
muonが考える美しいデザインとは、凹凸のないフラットデザイン。余計な装飾がないのは当然として、持ち手のハンドル部分までフラットに仕上げることにこだわりました。
また、先ほども少しご紹介しましたが、バックパックの上部と下部で角度に差をつけています。(下部は直角に近い形にしています。)
これは試作品を作ってわかったことですが、完全なスクエア型にしてしまうと、どうしても堅すぎる印象になってしまうのです。
今回はプライベートからオフィスカジュアルのユースケースを想定していたため、バック上部に丸みを持たせて少しカジュアルな印象を持たせています。
背負う位置
バックのトップ部分が下にくるほど、だらしない印象を与えます。
背負ったときになるべく肩の位置にバックのトップラインが来るよう、ショルダーをトップから4cm下げて調整しています。
サイズ
背負ったときの美しさを決める要素でもっとも大事なのが、サイズです。
このサイズを見極めるために、たくさんのバックを背負って写真を撮り、「どのような条件で美しく見えるのか」「縦と横の比率はどうなっていればいいのか」など、徹底的に研究しました。
たとえば、スタイリッシュに見せるには横幅は非常に重要な要素です。それぞれ横幅の違いは数センチしかありませんが、その数センチでかなり印象が変わります。
また、シワがよらない形状にもこだわる必要があります。シワがよるほど、だらしない印象を受けますね。
横の角度から見るとどうでしょう。
意外なことに、マチ(厚み)が薄ければ良いわけでもないことに気づきます。真ん中は薄さ6cm程度の商品ですが、薄すぎると亀の甲羅のように背中に張り付いて見えてしまい、不恰好です。
左側の商品は重心が下にいってしまい、どことなくだらしない印象を受けます。
一例をご紹介しましたが、たった数センチの違いであっても、見た目に大きな影響があることがわかると思います。
muonはこのように様々なバックを実際に背負って研究した上で、意図を持ってサイズを設計しています。
これを読んでくださったみなさんへ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
商品説明からお分かりいただけるように、私たちは並々ならぬ熱意、こだわりを持ってこのプロダクトを開発しています。
実は、ここまでたどり着くまでにいくつもの大きな課題に直面しました。
最初につくった試作品は完全にボツにしていますし、現在のプロダクトも何度もブラッシュアップを重ねています。
潤沢な資金もコネもない中で1からスタートし、半年以上かけてようやく世の中にお披露目できる状態になりました。
本製品は私が心から「欲しい!」と思う仕上がりであり、自信を持って世の中に送り出します。
クラウドファンディングは10月15日からスタートです。
先着で20%割引もございます。ティザーLPからLINEに登録していただけると、いち早くお知らせしますので、確実に20%引きで手に入れられるかと思います。
▼ティザーサイト
▼Instagram
https://www.instagram.com/muon_muon_muon/
ブランドは何より共創が重要だと考えています。これを読んで共感いただいたみなさんに、ぜひ最初のお客様になっていただき、ブランドを共創していければと思っています。
ぜひ、応援をお願いします!!