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「バスタブで暮らす」

これはほんとに
インスタで紹介されていなかったら出会えなかった本だと思う

とても「今」な本だと思った
そして少し怖くもあった
鼓の音は幻聴なのかどうなのか
正直なところ最後まで分からなかった

能面から般若へと怒りのレベルが変わる描写がある
それはあくまでめだかの感じ方を表しているのだろうとわかってはいるけど
昔、私がなかなか寝ずに部屋から出て行ったら
怒った母の顔が般若に見えたことがあって
デジャヴのように感じた

仕事を辞めて風呂場に引き篭もるめだか
その中で色々活動を始めるのだけど
そこにとても協力的な兄
ユーモアがあって柔らかい父
明るい話なのかなと思っていたけど
決してそうではなかった


家にひとつしかない風呂場
めだかが占領していたら使えない
あまりそこを責められる場面はなかったけど

もう3ヶ月になるよ、とか
今すぐ片付けなさい、とか

結局何ヶ月も占領したままだっためだか
私だったら1週間も我慢できないかもしれない
それを許せていた家族

色んな見方ができそうな本だなと思った

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