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「死んだ山田と教室」
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本屋大賞ノミネート
スピーカーになってしまった山田くんに
夕焼けの様子を伝えるシーンはじんわりときた
そんな感じで進むのかなと思っていたけど
そこは高校男子たち
しんみりシーンばかりではない
途中、山田くんはどこまで続くのかなと思ってしまった
同級生達が1人2人と離れていく中で話す「もういいよ」を
実感として与えているなら狙い通りだと思った
姿形の見えない、声だけの友達
本当なら声すらもう存在しないはず
そのこと自体、最初にクラスメイト全員が信じてくれたのは奇跡だと思う
それをクラスの中だけで完結させていることも
序盤はアホだな〜と笑ったりもしたのだけど
上に書いた雰囲気を感じ始め
想像していた通りの下ネタも入り始め
ちょっと自分の意識が離れてしまった瞬間があった
レビューを書いてる方でとても共感したのは
世代間ギャップを感じて受け入れにくい設定だった、と
面白かったんだけど
とても冷静に読んでいたのは
これだったんだなぁと思った
終盤の1/4は色んなことが明らかになっていく
人気者の山田くんは本当に人気者なのか?
山田くんの闇も見えてきて一気に読めた
そして和久津くん、健気だな…
マリーアントワネットは私も笑う自信ある