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「その復讐、お預かりします」

想像していたストーリーとは違ったけれど
最終的に美菜代が依頼人に戻ったのがとても印象的だった

復讐依頼を受けるけれど
実は何もしないのが一番復讐になると成海は言う

何もしなくても復讐したような形で
相手の生活は狂うのだと

これはあくまで作られた世界かもしれないけれど
復讐したいくらいとにかく悔しくて諦められないことが自分の身に起きた時
このことを思い出せるだろうか
思い出せたら少しは気持ちを落ち着けることができるかもしれない

出て行った母親に戻ってきてほしい配偶者と息子
その母親を尾行して生活を探る美菜代

寂しい老婦人、という先入観で結果を報告するけれど
実のところとても充実した生活を送っているのだと知る

1人だからって寂しいわけではないし
働かなきゃいけないことが苦しいことなわけではない
それで輝く生活もあるんだな
この婦人のような生活ができたら素敵だ

気付けば原田さんの本を数冊読んでることに気付いた
読み口が軽快でとても読みやすい

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