『神々の指紋』感想文とか その1
これから数回に渡って、『神々の指紋』について下らない感想文を書いてまいります。
日本では1996年出版で結構古い本なのですが、何で今更そんな古い本を読もうとしたのかも書いてまいります。
概要
まずはここで脱落する人が殆どだろうから、『神々の指紋』の概要について語ってまいります。
これさえ読めばあなたも『神々の指紋』博士だ!
「発見」前に南極大陸が記されているピリ・レイスの地図を見た著者は、まずはペルーに飛ぶことを決意する。
ナスカ→マチュピチュ→チチカカ湖→ティアワナコ→チェチェンイッツァ→トゥーラ→チョルーラ→トレスサポテス→サン・ロレンソ→ラベンタ→ビヤエルモサ→オアハカ→モンテ・アルバン→パレンケ→ウシュマル→テオティワカンとペルー、ボリビア、メキシコ各国を旅した著者は、各地に共通する文明をもたらした「ビラコチャ」という存在および失われた文明について考察する。
メキシコまでの旅を終えた著者は、歳差運動と氷河期、および氷河期終了時の大洪水について考察する。(ここまでが上巻)
次に、なぜか著者はエジプトに向かい、ギザのピラミッド3つ&スフィンクス、サッカラ遺跡、アビドス遺跡等を回る。
その技術力を考慮に入れると、ギザのピラミッド&スフィンクスは11000年くらい前に建設されたものである。
オシリス≒ビラコチャ(ケツァルカトル)である。共通点があまりに多い。
世界に散らばっている神話、ビラコチャやエジプトに限らず、例えば乳海撹拌、北欧神話、ギルガメシュ叙事詩、聖書等々、「オールマイティやユートピアからの追放」「大災害とサバイバル」という内容についても共通点が多い。もちろん日本神話にもイザナギイザナミやスサノオ等がある。
スフィンクスには雨の侵食跡があり、さらに11000年頃、歳差運動により地球は「獅子座の時代」であったから「獅子」形のスフィンクスが真東を向いて建てられた。
ピリ・レイスの地図の中心部は、あのアスワン・ハイダムで有名なアスワンであった。
中南米やエジプトの高度文明はどの大陸で発生したのか?そして消えたのか?それは「南極大陸で」であり、紀元前12000年から紀元前10000年頃まで、南極大陸は3200km北に存在し、高度な文明が築かれていた。
紀元前10000年頃、緯度が30度ズレる地殻スライドが起き、南極は今の位置に移動し氷漬けになった。無論、地殻変動による大地震等の大災害により、南極の文明は崩壊し氷の下に埋もれた。
大災害から脱出した者たちは、ナイル沿岸、チチカカ湖、ユカタン半島等に船で移動し、自分たちの文明を現地人に教え、さらに数千数万年後の世代に伝える為に天体を元に「神々の指紋」を残した。
なぜ天体を元にしたのか。「私達は2024年に生きていました」なんて書いても、1万年後の人間には西暦の定義すら分からないからである。
魚座から水瓶座に変わる21世紀初頭、大災害により文明は破壊される。
どうですかこれ。
以降は私の下らない自分語りおよび解説や感想となりますので、「いやーもう十分堪能したよ…」という方は、引き返すなら今のうちなのでまわれ右して帰ってください。
コトの発端
それでは、なぜ私がこのような本を読もうとしたか、その顛末について語ります。
私が大阪の街をフラフラしていたある日、急に「タフが読みたい」という気分になり、近くのブック・オフに入ったのでありました。
そこでTOUGHの25巻~26巻、「また判定…こいつらクソっスね」のエピソードあたりを読んで満足し、
「これじゃブック・オフじゃなくてブック・タフだな」なんて洒落たことを考えながら一般書コーナーに目をやると、異様な光を放つ書物が目に留まり、それがこの『神々の指紋』上下巻で、見た瞬間、昔の事が蘇ってきたのでありました。
それはうちの不肖の弟のことで、弟は普段マンガしか読まず活字の本を一切読まない人間だったのですが、その弟(当時小学生か中学生)がわざわざ買ってまで熱心に読んでいたのが、まさにこの『神々の指紋』だったのであります。
まるでドラえもん13巻の「ロケット操縦訓練機」の回にて、宇宙の本を熱心に読んでいたのび太の如き熱心さだったので、
そんなに面白いのかとチラと見せてもらったのですが意味不明でちっとも面白くなかった、というのが当時の感想でありました。
あのように熱心に本を読む様は後にも先にもあの時だけだったのでその光景が蘇り、そして今や弟は年収50万USドルくらいの小金持ちになっているため、「ビル・ゲイツが『ザ・マスター・キー』を読んで金持ちになったという話は信憑性に欠けるが、『神々の指紋』を読んだ弟が年収50万USDになったのは俺自身が確認した事実だ。この本に何か秘密があるのかも…」などという意味不明ないやらしい考えが浮かび、読んでみることにしたのであります。
そんな経緯で購入したこの上下巻、1996年初版第4刷なのですが、読まれた形跡どころか変色やシミすらない新品同様のもので、なんでこんなに保存状態が良いの、ある意味オーパーツじゃんとたまげてしまいました。
さらに、なんか本書にインスパイアされたCDまで見つけてしまい、「これは神が『読め』と私におっしゃっている導きに違いない!」と感激したのでありました。
こんな感じで次回に続く。
次回は感想でも書いてまいります。