大人になっても歯医者がこわい
去年の秋の終わり頃、銀歯が取れました。
私は幼い頃から歯が悪く、歯医者によく通っていました。
虫歯になりたくないので、普段から歯磨きやフロスなどはかなり熱心にしています。
熱心に磨きすぎて知覚過敏になったほどです。笑
今でもよく覚えているのは、大人数人に全身を抑えつけられながら虫歯の治療をしたことです。
全く身動きが取れず絶対に逃げられない状況のなか、大泣きしながら治療を受けました。
小さい頃からのトラウマなのか分かりませんが、何度通っても、何歳になっても歯医者はこわいです。
大人になったら、歯医者ってこわくなくなると思っていました。笑
そして、ここ一年くらいで歯のトラブルが続いているので、歯医者に通い続けています。
診察台に座って、イスが倒れて「治療のスタンバイOK!」の状態になると心臓がバクバクしてきます。
私は普段は神頼みはしません。
でも歯医者に行くときと海外でお腹を壊したときは、全身で本気の神頼みをします。笑
歯医者の何がそんなにこわいのか、今回は改めて考えてみることにしました。
におい
まずは歯医者に入った瞬間に感じる、独特ににおいです。
嫌いなにおいではありません。
でも、「におい」は記憶とよく結びついていることが、歯医者に行くとよく分かります。
予約をして治療を受けるつもりで行ったのですが、歯医者に入ってあのにおいを感じた途端に現実が突きつけられた気持ちになります。
キーンという音
そして、待合室で待っている間に聞こえてくる他の人の治療音。
「キーーーーン」という音が、私の身体に染み付いている恐怖心をさらにあおります。
普段の生活であんな高音を聞くことはないですよね。
そして、耳からも私の記憶が呼び起こされます。
子供の泣き声
待っている間に聞こえてくる、子供の泣き声も恐怖心をあおります。
子供の全力の泣き声からは、いつもものすごいパワーを感じます。
「泣く」ってエネルギーが要りますもんね。
「分かるよ…!」と心の中で共感すると同時に、やっぱりここでも私の子供の頃の記憶が蘇ってきます。笑
治療中は全神経を歯に集中させる
いよいよ治療が始まると、私は全神経を歯に集中させています。
1ミリも痛い思いをしたくないからです。
麻酔をしていても痛いことはよくあるので、いつでも気は抜けません。
治療中は、とんでもなく全身がガチガチになっていると思います。笑
そして少しでも違和感があれば、すぐに手をあげてしまいます…。
歯医者さんは相当大袈裟なやつだと思っているかもしれません。
でも、どう思われても痛い思いを絶対にしたくないんです。
神経にひびく痛みって慣れないですよね。
大袈裟な私は、「死ぬときはこの何倍の恐怖心があるんだろう。」と想像を膨らませてしまいます。
実は全部わたしの思い込み…?
改めて何が怖いのかを挙げてみると、私の恐怖心はやはり幼い頃の記憶と結びついたものばかりであると分かりました。
そういえば、実際は治療中にそんなに痛い思いはしていないような気がします。
歯医者に行くと、私は過去の記憶に支配されていたようです。
「なんだ〜。」と思うのと同時に、記憶のトラウマを克服するのは結構難しいかもしれません。
まだもう少し、私の歯医者通いは続くのでこの恐怖心と向き合いたいと思います。
まずは治療中に深呼吸をしてみようかな。