【想いごと]いつかはこうなることに絶望する
整形外科に行ったら、隣に2人お年寄りが座ってきた。
隣に座れば友達、知り合いのように話し始める。おたくはどこが痛いのか、どういう仕事していたのか…そんな会話が筒抜けで耳の中にやってくる。
82歳と85歳は、苦労してきたから心柄強いという。
今時の若い者について、苦労をしていない、わからないだろうという。
やれ足がだめになった、やれお世話になって何年になる…その2人だけでなく、他からも同じような会話が聞こえてくる
あたりを見渡せば、自分くらい若い人はいない。
明らかに60歳超えた人たちばかりだ。
あなたがたと50歳近くも離れている自分は、その50歳近く離れた人たちと肩を並べて受診に来なければならない。
質は違えど体が痛いのには変わらない。
私はこの医者通いを毎月繰り返してもう2年が過ぎた。
いつかはこんなふうになるのだろうかなんて、げんなりしながら隣で思う。
そしていつまで私はこうやって通い続ける必要があるのだろうとも虚しくなりながら隣で思う。
隣の2人は歳をとるという定め、経年変化のようなものだろう。
けれど自分はそうではない。
いつかはこうなるをたくさん見てきてきたからこそ、こんなふうになりたくないと思ってしまう。
そしていつまで私はこうして薬を飲んで医者に通って過ごすのだろうと、モヤモヤと不安になってしまった。