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暮らしを彩る、癒しのお花〜暮らしをととのえるお寺のおはなし〜


毎年、出会えた喜びを感じるのが季節の花。
日頃から「この花が好き」と互いに伝えあうのもとても良いものです。

桜や、桃に菜の花、タンポポ、チューリップが咲く季節、春が訪れようとしています。モノトーンのような冬を経てから目にする春の花は、振りまくような鮮やかさがあります。

山内を飾る生花も徐々に春らしさを増してきました。東長寺住職の父、和夫大和尚はちょうど今頃に咲く黄色いチューリップが好きでした。

折に触れて、家族にそのように伝えていたので、今でも花屋さんにチューリップが並ぶようになると、墓前や自宅に飾り楽しんでいます。亡き人を思い起こし、こころ和ませる季節のお花。皆様にもそんな一輪がありますでしょうか。


花を眺めているとなんだかこころがホッとする。それは気のせいではなく、「花の観賞は心身のストレスを緩和する」という実験の結果があるそうです。

国立研究機関である農研機構が2020年に発表した研究によると、ストレスを与えた実験参加者に花の画像を見せると、ストレスで上昇した血圧やストレスホルモンの値が低下し、ネガティブな感情も減少したそうです。このことから「“花の癒し効果”が心理的、生理的、脳科学的に実証された」と結論づけています。

お仏壇があるご家庭も、写真を飾られているご家庭も、ご自宅でのご供養の形はそれぞれかと思いますが、この春はぜひ、お花を添えてみましょう。暮らしの中にある供養ですから、仏花にこだわらずその人に手向けたい、見て喜んでほしいとの気持ちで選べばよいのです。

故人に対して捧げた花はたとえ一枝であっても、家の中に華やぎ、自分の生活の癒しになるものです。

『萬亀』No.141(2023年3月号)より


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by PRTIMES


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