ガンダム精神世界探索（１９）シャアはマザコンなのか。

　アムロ・シャアをはじめとする主要キャラクターの行動からその心理を読み解き、ガンダム・ワールドの神髄に迫ります。 （2000年から2006年にかけて、本サイト「MUDDY WALKERS」で連載していたものを再掲）

ララァの死をめぐる疑問

　部下のギュネイ・ガスの発言によって「ロリコン嫌疑」をかけられてしまった、シャア・アズナブル。「シャアはロリコンなのか」という項で、私は一般的にいうようなロリコンではない、という結論を出しました。それなら、なぜ彼は１０代の少女ばかりに惹かれるのか？という疑問は残ります。ララァ・スン、ハマーン・カーン、そしてクェス・パラヤ。シャアと関係のあった女性の多くは１０代の少女でした。ただ、この３人はみなニュータイプ能力を持っていましたので、シャアには利用価値があったのです。もう一つ考えられるとしたら、若い子の方が純情であまり世間を知らない分、カリスマ性を発揮しやすい、つまり精神的に支配しやすいということがあると思います。ハマーン・カーンと決別することになったのは、彼女が年齢よりもはるかに成熟した考えを持っており、優位に立つことができなかったからと推察されます。