ガンダム精神世界探索(23)シャア・アズナブルとヒロインたち(1)
アムロとシャアの「恋愛」をテーマに、その心理を追究してみようと思います。書き手の私は女性ですので、あくまで女性から見た視点ということになると思います。今回は、シャア・アズナブル編です。
CASE 1. ララァ以前
ファーストのシャア・アズナブルは冷酷無比な戦略家、また過去を捨てた美形の貴公子として大変な人気を博しました。クールな言動、異名を轟かす最強パイロット、加えて無類の美形とくれば、人気者にならないほうが不思議です。当然ながら、ガンダム世界の中においても同様に、彼は多くの女性の目を惹き付けてやまなかったことでしょう。
イケメンであることは、まさに天性の恵み。男性が女性のルックスに惹かれるように、女性も男性のルックスに惹きつけられるのは当然のことです。そして男性にとってイケメンがオトクな点は、女性のハードルが、イケメンに対しては自然に下がってしまうというところにあります。女性の方が気のあるそぶりをみせたり、自分から積極的にアクションを起こしたりすることも少なくありません。そうなれば、特別な努力をしなくても、イケメンというだけで女性に気に入られ、女性の方が受け入れてくれるわけですからラクチンですよね。 シャアは、親友ガルマ・ザビがニューヤーク市長の娘、イセリナ・エッシェンバッハとの許されざる恋に身をやつす様子を見て「戦場でラブロマンスか」と鼻で嗤っていました。シャアに劣らず美形だったガルマがイセリナに熱を上げることになったのは、彼女がその身分ゆえにハードルの高い女で、そのために思わずチャレンジ精神を発揮してこの恋にのめり込む結果となってしまったということなのでしょうが、シャアの目には、恋とは、そして女とは少し本気を出せば簡単に手に入るもの、ゆえに、身をやつすほどの価値が見いだせないものと映っていたことでしょう。
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ガンダム精神世界探索 Vol.3
アムロ・シャアをはじめとする「機動戦士ガンダム」の主要キャラクターの行動からその心理を読み解き、ガンダム・ワールドの神髄に迫ります。 Vo…
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