ガンダム精神世界探索（１４）虐げられた魂のゆくえ（後）殻の中の幼い少女

　アムロ・シャアをはじめとする主要キャラクターの行動からその心理を読み解き、ガンダム・ワールドの神髄に迫ります。 （2000年から2006年にかけて、本サイト「MUDDY WALKERS」で連載していたものを再掲）

ロサミア・バダム、能力と人格のアンバランス

　かなり以前、このサイトを見たというある人からメールをもらい、しばらくやりとりしたことがあった。やりとりを始めた当初から、「普通と違う」何かを感じさせるものがあった。会ったことがないのに、非常に親しげで、自分の悩みなどもどんどん打ち明けてくる。そして、返事をしないうちに次々メールが来たりする。
　そうして何回かやりとりをするうちに、実は心療内科にいって「恋愛依存症」と言われた、ということを打ち明けられ、なるほど、と思った。依存的な人格はメールにも表れるんだなあと思った。
　私は、こういうメールのやりとりで、その人が励まされたり、何か良いものを得られるといいと思い、やりとりを続けるようにしていたが、ある日を境にぱったりとメールが来なくなった。
　その人は、メールを読むと、感受性が豊かで頭もよく、とくに芸術的なセンスも非凡なものを持っているように感じた（イラストを見せてもらった）。一方で、どことなく考え方やものの感じ方に幼さが感じられ、人間関係や仕事も長続きしないようであった。すごい能力を持っているのに、依存的な人格のせいで、それを発揮できないでいる。そんな感じを受けた。