いま知っておきたい!5つのトレンド詐欺手口と対策
従来型の特殊詐欺に加え、新たな詐欺の手口が次々と発生し被害が拡大しています。食べ物やファッション、言葉などには「トレンド」がありますが、実は詐欺の手口にもトレンドがあり、常に変化していることを知っていますか?
今回は、2024年に流行したトレンド詐欺手口5つをご紹介します。最新の手口とその対策をチェックし、2025年を安全に過ごすためのヒントにしてください。
(1)国際電話詐欺
最近の特殊詐欺におけるトレンドは、「+(プラス)」から始まる国際電話番号を使った手口です。従来は、番号取得時に本人確認義務がなかった「050」で始まる特定IP電話番号が犯行に悪用されやすい傾向にありました。しかし、2024年に携帯電話不正利用防止法が改正され、050番号取得時の本人確認が義務化された影響から、代わりに国際電話番号の利用が急増しています。
近年、特に着信が多いのは、「+1」で始まるアメリカやカナダなどの北米地域の番号です。実在する企業などを装い、未納料金の支払いなどの名目で金銭をだまし取る「架空料金請求詐欺」で国際電話が使われるケースが増加しています。
【被害にあわないための対策】
心当たりのない国際電話からの着信は詐欺の可能性があります。電話に出たり、折り返したりしないでください。
(2)警察官をかたるオレオレ詐欺
「オレオレ詐欺」と聞いて、あなたはどんな手口をイメージしますか?子や孫を装って高齢者を狙う手口をイメージした方は、要注意!オレオレ詐欺は近年、親族をかたる手口から、警察などの官公庁職員をかたる「権威型」の手口に変化しているのです。
例えば、警察官を装う犯人が「あなたの口座が犯罪に使われている」「このままだと逮捕される」など、様々な理由をつけて金銭をだまし取ろうとする事例が発生しています。さらに、電話からLINEへ誘導され、警察官を装う人物からビデオ通話を求められたり、偽の警察手帳や逮捕状の画像が送られてきたりする事例もあります。
警察官をかたるオレオレ詐欺でも、国際電話番号を使った手口が増えています。国内の警察署で多用される末尾が「0110」の番号に偽装した国際電話番号から電話がかかってくるケースもあり、注意が必要です。
【被害にあわないための対策】
警察官が現金を預かることはありません。また、SNSやビデオ通話で連絡を取ることもありません。警察官を名乗る者から電話があった場合は、相手の所属・担当部署・氏名・内線番号等を確認し、最寄りの警察署に連絡してください。
(3)自動音声ガイダンスを使った詐欺
自動音声ガイダンスで「未納料金がある」「担当者につなぐ場合は○番を押してください」などダイヤル操作を指示する電話が多発しています。指示に従って進むと、オペレーターを装った犯人につながり、金銭をだまし取られる恐れがあります。
犯行グループは、自動音声ガイダンスの電話を不特定多数に大量にかける「ばらまき型」の電話によって、音声の指示に従ってしまった人にターゲットを絞り、犯行を効率化している可能性があります。
【被害にあわないための対策】
電話で「未納料金がある」などの自動音声ガイダンスが流れたら詐欺を疑い、対応しないでください。
(4)スミッシング
スミッシングとは、「SMS」と「フィッシング」を組み合わせた造語で、SMSを悪用したフィッシング詐欺を指します。
近年は、オンラインショッピングや宅配サービスを利用する機会が増えている背景から、宅配事業者をかたるSMSが最も多く発生しています。また、利用者が多いサービスや生活に欠かせないインフラに関する事業者のブランド名は悪用されやすく、金融機関や通信事業者、電力会社などをかたるSMSが多発しています。
【被害にあわないための対策】
SMSの文面に添付されたURLには基本的に触らないようにし、日頃利用するサービスは事業者が提供する公式アプリや公式サイトのマイページなどから情報を確認するよう心がけてください。
(5)SNS型投資・ロマンス詐欺
SNSなどを使って非対面で接触し金銭をだまし取るSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の被害が多発しています。警察庁の発表によると、2024年11月末時点で被害額は約1,141億円に上っています。
SNS型投資詐欺では、SNSに表示された偽広告から投資名目のLINEグループに誘導され、著名人になりすました人物や、投資に関する「先生」などとやり取りを行う中で架空の投資話を持ちかけられ、指定の口座に振り込みを求められる事例があります。
SNS型ロマンス詐欺では、SNSやマッチングアプリを通じて出会った人物とメッセージのやり取りを重ねて恋愛感情を抱くようになったところで、「2人の将来のため」「結婚するため」などの口実で暗号資産の購入や架空の投資を勧められ、金銭をだまし取られる事例があります。
【被害にあわないための対策】
SNS型投資・ロマンス詐欺は、SNS上だけのやり取りで直接会ったことのない人物から投資などの名目で金銭を要求されるのが特徴です。SNSで知り合った人から投資の勧誘や金銭の要求があった場合は詐欺を疑い、お金を振り込まないでください。
防犯アプリの活用で対策を強化
トレンド詐欺手口を5つご紹介しました。あなたはいくつ知っていましたか?
詐欺のトレンドは常に変化しており、今後も新たな手口が出てくることは間違いありません。手口や対策を知り防犯意識を高めることはもちろん、防犯ツールを活用してあやしい電話やSMSを自動で遮断しておくのも重要な対策になります。
スマホの防犯アプリ「トビラフォンモバイル」は、トビラシステムズ社の独自データベースをもとに、特殊詐欺の電話や営業・勧誘などの迷惑電話を発着信時に警告・拒否します。Android版では国際電話を一括で警告・拒否できる機能を搭載しています。
フィッシング詐欺や架空請求被害の入り口になりやすいSMSもバッチリ対策。迷惑SMSの受信時に自動で警告表示(Android)や迷惑フォルダ振り分け(iPhone)を行うので、詐欺などの危険なSMSを開封するリスクを減らします。
トビラシステムズのデータベースを用いた迷惑情報フィルタアプリは、携帯キャリア各社からも提供されています。利用する携帯キャリアや、加入しているキャリアのオプションパックに合ったサービスを活用するのも効果的です。
自動で危険を遮断する対策アプリを活用し、防犯を徹底しましょう。