新入社員が辞める…早期離職が起きる3つの理由
こんにちは、株式会社Tobe-Ruの戸澤です。
年々、早期離職が増えている印象を受けます。
当然、売り手市場になればなるほど、早期離職は高まる傾向にありますが、今回は早期離職の原因を探っていきたいと思います。
私は約20年間、医療スタッフさん達と関わってきておりますが、
早期離職の理由は大きくこの3点です。
①入社前後の労働条件や規定業務が違う
②職場環境(人間関係含む)が合わない
③成長環境がない
①入社前後の労働条件や規定業務が違う
人材不足が故に採用したい気持ちが先行し、伝えるべき事実を伝えきれていない場合に興ります。
伝えていない情報は、入職者側は「多分、大丈夫だろう」という自分に有利に働く形で捉えていることが多く、入社後に「そんなことは聞いていなかった…」となるケースが生じてしまいます。
例を挙げますと
・残業の考え方(固定残業?分単位の残業支給?)
・有給休暇(有給申請は自由に取れる?いつから?計画的付与は?)
・祝日がある週の振替診療の有無(祝日がある週は振替診療は有り?無し?)
・業務範囲(診療業務だけ?TCも?SNS発信も?プロジェクトなども?)
・賞与や昇給の基準(賞与の支給時期は?固定?変動?昇給は必ずベースアップ?)
・診療方針や理念の理解(方針は理解されている?されていない?)
・勤務地異動の有無(分院がある場合、異動は有り?無し?)
・HPへの顔出しや名前だし(顔出しはOK?NG?)
このようなことの伝達漏れがあると「言った・言わない」のトラブルのもとになりますし、入社前後のギャップが生まれ、結果、退職に繋がる場合もあります。
絶対に守ってもらいたい行動姿勢やルール、当院の業務規則や方針理解など、内定時やプレオリエンテーションなどを実施し、かつ同意書を作成し、しっかりと読み合わせをしていきましょう。
②職場環境(人間関係含む)が合わない
続いては職場環境によるものです。
やはりこの理由で退職される方が圧倒的に多いです。
特に育成責任者との相性が悪い、ベテランスタッフの言動・所作に抵抗感があるケースが多い印象を受けます。
特に新入社員は孤独です。その孤独な環境の中で、威圧的な態度を取られたり、先輩スタッフによって教え方が違っていたり、ベテランスタッフだけ暗黙の特別ルールで許されていたりすることで、居場所がどんどんなくなっていきます。
このあたりの問題をクリアにするために早期離職が少ない医院は、新入社員の受入体制、つまりコミュニケーションを通じて新入社員と先輩社員を繋ぐ取り組みを行っています。
・入社式
・トリセツや自己開示プレゼンテーション
・歓迎ランチ会
などを行うことで新入社員にいち早く「当院の一員として」働いてもらえる環境を作り上げています。
先輩社員も新入社員のことを分からず、新入社員も先輩社員のことを分からず、、、かつ入社初日から診療現場に入らされたら、、、
孤独感が取れず、誰にも相談できず、退職してしまうケースも生まれていきます。
③成長環境がない
最後は「成長環境」です。
厳密にいうと成長支援の場がないということです。
こちらの要因は新卒よりも中途(キャリア)入社による早期離職が多い傾向です。
新入社員向けの教育カリキュラムやプログラムは取り組まれている医院は多いですが、
・セミナー負担制度
・資格支援制度
・キャリアプラン(目標管理含む)制度
・個人面談による1on1でのキャリア面談
などが未整備の医院さんが多い印象です。
もしくは整備はされているが、伝えきれていない印象です。
ぜひこのあたりも参考に見直してみてください。
この3つの全て
「当院は全て完璧に行っているが、早期離職がある…」というケースは
そもそもの「採るべきではない人を採用している」可能性がありますので、採用選考基準の見直しや採用フローの見直し、適性検査の導入などを検討された方がよいかと思います。
次回のテーマは早期離職を防止するための有効な施策をご紹介する予定です。
お楽しみに!