多数決文化を組織から排除しよう
こんにちは!株式会社Tobe-Ruの戸澤です。
今回は、日本国内の小規模事業所様で多い多数決文化について取り上げていきましょう。
社員数10~30名規模の法人様と触れ合う中で、私がよく感じることが
社員に気を遣いすぎている
こと。
その一番の代表例が「多数決文化」
今日はこのテーマに絞り、多数決文化が排除されるきっかけになればと思います。
▼多数決文化は何も生まれない
多数決文化はイノベーションを阻む源泉であり、この文化が続く限り、変化はできません。
例えば「〇〇の導入の検討」がテーマにあるとします。同じサービスの導入を検討するときでも現場への落とし方は以下の2パターンに分かれます。
A:〇〇の導入を検討しているのだけど、みんな、どう思うかな?目的は~で…
B:〇〇の導入をするのだけど、みんな、~の目的を果たすためにどう有効活用するべきか考えてもらえる?
では、どちらが適正でしょうか。
当然、Bですよね。
当たり前のことなのですが、意外にもAのようなアプローチのところは多いです。
日本人は特に変化を嫌い、大変でも現状維持が大好物です。
新たなサービスを導入したり、制度を変えたりする目的は、工数削減等の業務改善や労働環境整備など誰にとってもメリットがあることなのですが、なぜか嫌がります。
そして変化するタイミングは必ず若干の負荷がかかる期間があったり、不慣れな期間があり、この我慢の期間も嫌います。
そんな状況下の中で多数決となると5割以上が賛成…これは至難の業…
経営者や経営陣の導入意思が固いのであれば、決めるのは経営者や経営陣次第。
もちろん、経営者自身が導入を迷っている場合は、多数決でいいと思います。
あくまでも、経営者が変化したい、導入したいという意思が固い場合の話です。
▼「自由」を組織の売りにしている企業は失敗する
うちの会社は自由な風土だから!
一見この言葉は「素敵!」「素晴らしい!」と思われるかもしれません。
「自由」が先行してしまうことで
・経営者の責任転換(現場への押し付け)
・社員のラインを超えた言動
・職場の生ぬるい仲良しクラブ感
・成長率の鈍化
に繋がりかねません。
大切なのは「自由」の前に「自律」できる基準や環境、制度があるかどうかです。
失敗する組織は「自由」の前に何もなく、自由さが仇となり、成長や変化、風土を壊します。
・会社の行動指針に沿った行動マインドが整っている
・社員自身の業務領域や行動基準が明確になっている
・社員同士で規律を正し合える環境がある
このような環境があってこその自由です。
▼意思決定は経営者が!社員には納得→共感を!
このような話を伝えるべき方にすると「トップダウンになれ!ということですね」と必ず聞かれます。
違います。
経営者の仕事は意思決定力もそうなのですが、意思決定をした上でとても必要な能力は伝道者力です。
つまり、導入したり環境の変化を決断するのは経営者や経営陣次第です。
その次にやることとして、
・なぜ導入したいか/変化させたいか
・導入/変化することでどのような価値を生み出したいのか
このあたりを社員に徹底して伝え、納得してもらうのです。
共感までいかなくとも、納得までいけたら上々かと思います。
徐々に変化するうちに、共感者は増えますので。
▼本記事のまとめ
経営者の力は意思決定力を高め、伝道者として磨き込むことです。
組織基盤が整わず、社員数10人、20人、30人の壁に陥っている法人様は
参考にしていただけますと幸いです。
私も経営者2年目、引き続き、頑張ります!