アメーバ経営について。稲盛氏について。
アメーバ経営で有名な稲盛氏がご逝去されました。
日本が誇るトップ経営者の一人だと思います。
この機会に、アメーバ経営や稲盛氏についての記事などを紹介したいと思います。
創業以来赤字になっていない、というのは凄いですね。
このアメーバ経営というのが非常に効果的という事がよくわかります。
医療や介護分野にも導入が進んでいるようですが、確かに全社員が経営に参加する、というフレーズは聞くようになりまたし、形は全社員が経営に参加して行う、という感じなってきていますが、残念ながら当法人の業績は中々改善できていないので、どこかでアメーバ経営の解釈や使い方を間違っているように思います。
ユニットケアと同じで、これをすればいいケアが出来る、という事でシステムは導入するけど、手段が目的になっていて本来の効果が得られていないという状況なのかもしれません。
介護事業所で当てはめると、各事業所が共同経営者のような形で経営していくスタイルという事ですよね。
独立採算という事は、それぞれの小集団で成果によって給与や賞与に差があって、成果を上げれば報酬も上がるという事でしょうか。
頑張った分だけ自分に返ってくる、自分の所属する集団が評価される、という事がきっちりと見えれば、こういうリーダーが育ったり経営に参画する職員が増えたりはしていきそうですね。
実際、介護の現場でこのような手法は有効なのでしょうか。
多くの介護事業所があてはまりそうですし、実際に現場を見ていてもこの通りな状況が多いです。
実際、僕自身も介護保険事業のような業態では・・・と思いましたし、結構反発されるだろうなぁ、と思います。
これ、介護事業所内で赤字部分のような事を言うと”厳しい”と言われる内容ですが、やはり一般企業から見て当然の指摘ポイントですよね。
一番共感したのは、現場はすでに限界の状態・・・の返しの部分の『無駄なおしゃべりや非効率な作業もなく、本当にすべての時間が利用者のために使われているか』という部分です。
これ、本当に徹底してこれをやりきっている現場を見たことがありません。
特に現場はもう大変だ、限界だ、と言う現場に限って、あまり利用者さんと接してなくて職員同士でしゃべっていたりします。
本当に頑張っている現場もある一方で、ある程度のラインを自分たちで引いてしまって、それ以上頑張りたくないので限界だ、と言っている現場も確かにあるのが現実と考えています。
そういう意味では、まだまだ介護業界の現場のレベルは、平均的に甘いのではないか、と思ってしまいます。
リーダーについて、やはりマネージャーであるべき、という事ですね。
ここで重要なのは、このリーダーにそれだけの裁量があるかどうかだと思います。リーダーが現場をマネジメントしていく上で、こうしたい、こうした方がいい、と判断した事が実行できる権限があるかどうか。
そこまで権限が与えられているリーダーってあまりいないと思います。
ただ、やはり気づきが重要というのは本当にその通りと思います。
やはり組織構成の見直しや再編は必要不可欠な要素だと思います。
こういう所を変えない限りは、いくらこれまでにない取り組みをしようとしてもうまくいかないと思いました。
あとは時間当りの評価は参考になりますね。
現場と経営の共通の指標というのは勉強になります。
介護事業所の導入成功事例ですが、組織づくりには非常に参考になると思いました。
同じ物差しを経営側も職員側ももっているので共通言語で話しやすい。
これは大きなポイントだと思いました。
だからこそ、いろんな意見が出たりアドバイスに繋がったり透明性の高い議論ができるようになるんだなぁと思いました。
情報をタイムリーに共有する仕組みづくりも重要ですよね。
なので、厚労省もこういう部分の効率化にICTを活用しやすくする方法を検討してほしいです。人員基準の緩和とかでなくて。
さて、アメーバ経営について紹介してきましたが、稲盛氏についても深堀りというか、もっと知りたくなったので調べてみました。
人間として何が正しいか・・・これは介護の現場では常に真正面から対峙しないといけない課題ですよね。
現場では、業務との兼ね合いで中々これが難しい。その部分で多くの介護職が心を痛めていたりするので、次に紹介されている『動機善なりや、私心なかりしか』が考え方で重要なポイントになると思いました。
これですね、これは読んでいて本当に本当に大切だと思いました。
自分の動機の善悪の判断は、おそらく無意識的にみんなしていると思いますが、どうしても人間は弱いので、自分の利益になる方向への判断が強くなったりしますよね。
善とは、普遍的に良き事であって誰から見てもそうだ、とう事は、介護職であればやはり常にそれを心がけて実行する必要があります。
そうでなければ、他人の人生を支えてよりよいものにできないからです。
自分の心や自己中心的な発想で仕事を進めてないかを点検しなくてはならない、これも非常に重要なポイントですよね。
介護サービスは、高齢や疾病や認知症や障害によって誰かの助けがなければ自分らしい生活を送れなくなった人たちへ、本来あるべき自分らしい生活を送ってもらうために必要な援助を行ってよりよい人生を送ってもらうためのサービスです。
ここに自己中心的な発想が入り込む余地はないんですよね。
だからケアプランがあるはずだし、資格が必要な仕事なんです。
動機が善であり、私心がなければ、どのようなケースでもQOLの向上につながる支援はできるはずだ、と思っています。
善き事は必ず成功する。
良い言葉ですね、これは僕も信じています。
見返りを求めてもいいと思います、人生は必ずつじつまが合う。善きことをすれば善きことが返ってくる・・・なんだか素敵な言葉だな、と思いました。
足の引っ張り合いは介護の現場でも往々にしてあります。
本当に無駄な事だと思いますが、当の本人たちは真剣に取り組んでいるので厄介です。
足を引っ張っても他人を悪く言っても自分の実力が高くなるわけではないのに・・・。
やはりポジティブな言動が人を成功に導くのだな、と思いました。
あれこれマイナスで悩んでいても仕方ないですよね、他人の心情なんて正確に理解するのは難しいです。
僕は、たとえば職員から不機嫌に応対されたり、挨拶を無視されたりしても、まず嫌な気持ちを受け止めながら・・・まてまてよく考えろ、きっとあの職員はお腹がすいていて腹がたっていたのであんな応対だったんだ気にするな。・・・まてまて、挨拶を無視したんじゃない、多分聞こえてなかったか、挨拶を返してくれたんだけど俺が聞こえてないかだ。
というように考えるようにしています。
中にはいつも不機嫌そうな人もいれば、いつもめんどくさそうな人もいますが、そういうケースは、もうその人はそういう応対がスタンダードになっていて、特に他意はないけどそう感じてしまうんだ、ちょっと可哀そうな人だなぁ・・・なんて思うようにしています。
まぁ、それでもちょっと辛いんですけど、それはそれですぐに忘れるようにしています。嫌な事で自分の脳みそや気持ちを消費するのはもったいないので。
妬みやそねみは成長と止める、というのは本当です。
そういうタイプの職員で成長した人を見た事がありません。
成長したいと頑張っているけど、どうしても妬んだりしてしまう性分の人は、本当に成長が遅いですし、ちょっと成長したと思ったら、いつの間にか元に戻っている人もいます。なので、自己肯定感を高めたり、自分を褒める訓練をさせる事が多いです。
ただ、これも当の本人が自分の性格を変えようと思わない限りはあまり効果がないので、気長な対応が必要になります。
誰かに負けて悔しいなら、勝てるように自己努力をするしかありません。
努力なく成長はないと思っていますが、なぜか介護職の多くは努力もしないで成長できる(している)と思っている人も多いのが実感です。
さすが戦後の日本をけん引してきた大企業を育ててきた稲盛氏の言葉は勉強になりましたし、いろいろと気付くことができました。
偉大な先人の言葉や行動を見本にして、これからも精進していきたいなと思いました。