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モコロの物語 -世界・設定集-

こちらは、DMダンジョンマスターケージくん主催のDアンDブーでの定期的に行われているTRPGテーブルトークアールピージーのセッションからインスピレーションを受けて創作している物語の設定集です。

※ DMケージくんの創作物です。
※ 基本的に、TRPGの進行順に出てきたキーワードをまとめています。
※ 更新は不定期ですが、随時行います。

◇ 2025.2.14 更新


世界設定(アクトール地方)

アクトール地方の地図
DアンDブー / DMケージくん


古代アクテリス王国

およそ500年前、アクトール大陸に栄えていた王国。
何代も続く王家は善政を行い、臣下にも能力の優れたものが集まり、ますます正しい政治が行われた。王都には世界中から商人が集まり珍しい品々を持ち込んで商いを行い、豊かな領地は多くの作物を育み、経済的にも文化的にも繁栄が続いた。国民は王家を敬い日々の暮らしを謳歌していた。
文化の中心地ともなった王都には特に優秀な魔法使いたちが集まり、いつしか魔法学院を創設した。魔法学院には世界中から優秀な魔法使いたちが集まり、研究と研鑽が続き魔法使いたちは大きく力をつけていった。
また、王都に集う商人たちは魔法学院で開発される様々な魔法の品を世界中に売りさばくことでさらに富を蓄えていた。
治世は300年におよんだが、一晩革命により滅亡した。


魔法帝国スペラダルト

およそ200年前、古代アクテリス王国で魔法学院と王国の対立が激化していく中、魔法学院学長ダンディード卿による一晩革命(クーデター)により誕生した。ダンディード卿は血を流す事なく皇帝の座についたが、古代アクトール王国の王族や騎士団は一斉に姿を消しており消息は不明であった。
魔力を中心にした支配政策により、魔法の使えない人間は奴隷身分へと強制的に貶められ、支配層はすべて魔法使いたちが占有した。近隣の領国もすべてが属国扱いとなり、魔法使いとその使い魔で組織された軍隊と太守が送り込まれ、すべてを細かく支配された。
魔法使いによる魔法を中心とした帝国支配が行われた。
奴隷層が非人道的な扱いを受けることはまれで、反乱を起こされないよう狡猾にに懐柔と威圧を行われた。娯楽も十分に与えられていたため、奴隷たちはいつからか自分たちが奴隷であることを忘れ、神のように崇める魔法帝によって日々の生活を平穏に送れていることを感謝するまでになっていた。
魔法使いの中でも特に商才に秀でる者たちが魔法の品々や仕組みを使ったビジネススキームをどんどん開発していき、スペラダルト帝国の支配域は経済的にもどんどん拡大していき富はますます集まっていった。
100年の治世ののち、ダンディード皇帝の後継者争いの最中に発生した流星雨により帝都は海に沈んで消失した為、統治機構が瓦解し、各領地を治めていた太守が次々に倒された事で、魔法帝国はあっけなく滅亡した。
海に沈んだ地域とその周辺は、「闇の都跡」と呼ばれる事となる。


流星雨

魔法帝国スペラダルトの後継者争いの最中に発生した災害。
ダンディード没後、正式な後継者だった2代目皇帝は即位した3日後には暗殺され、残りの二人の候補の争いが国を分ける争いに発展した。
帝都を舞台にした両陣営の戦いは、どちらの陣営が仕掛けたか不明だが、開戦から4日目の夜、巨大な隕石の雨が帝都に降り注ぎ、帝都が壊滅した事で終結した。
隕石の衝突による衝撃は凄まじく、帝国全土に大きな地震が起こった。粉塵が舞い上がり空には靄がかかり続けた。そして太陽の光が地上に届かない薄暗い日々が1週間続いた。靄が晴れ、太陽の光が再び帝都を照らした時、そこに人や建物の物陰は一切なくなっていた。代わりに隕石の衝突で大きく空いたクレーターに海水が流れこみ大きな湾と化していた。魔法帝国は、一夜の隕石の雨により壊滅し、海の底に沈んだのだ。


闇の都跡

流星雨により消滅し海に沈んだ帝都の周りは闇の魔力によって汚染されていた。大地は異臭を放ち河川の水は腐り海面には泥炭が浮き沈みしていた。
帝都のあった周りは人間の住める場所ではなくなっていた。
また、流星雨には禁断の邪神との契約が関連していたのではないかという噂が広がり、邪神を崇拝する様々なオークやゴブリンなどの邪悪な種族たちが引き寄せられていく土地となっていった。
後に聖戦騎士団により浄化される。


トーバック

魔法帝国スペラダルトの領地の一つだったが、流星雨後に独立。
闇の都跡に隣接する。
流星雨から約70年後、闇の都跡を根城に邪教集団が台頭してくるが、領内の治安が安定し運営が軌道に乗ってきた頃であった為、流星雨により発生した魔物たちの領内への侵略をなんとか防ぐことしかできなかった。
その後、トーバックの領主は近隣の領主たちと協力して、辺境地帯に点在していた非正規の自治部隊を組織化し、邪教集団に抵抗する軍隊を組織した。


邪教集団

邪神を崇拝する様々なオークやゴブリンなどの邪悪な種族たちが闇の都跡に集結し、湾を一望できる丘の上に神殿を築き軍隊を組織し隣国の集落や街を襲い略奪や人々の誘拐を始めた。
連れ去られた人間は邪神復活の生贄として捧げられるという。
10年におよぶ聖戦騎士団との戦いの末、討伐される。
邪教集団が討伐されるまでの間の時期を、闇の帳時代ともいう。


邪神

邪教集団が崇拝していた神。
復活する前に聖戦騎士団によって邪教集団が打ち滅ぼされた為、この世界に顕現してはいない。


新学院

一晩革命直後に、クーデター自体に反対していた魔法帝国スペラダルトの一部の魔法学院の教授たちは帝国を抜け出した。彼らは大陸東方の山奥に逃げ落ちそこに新たな学院を創設した。
その後、帝国に残った魔法使いたちの中でも良識のある者たちは徐々にその辺境の地にできた新学院の方に移っていく事になる。
後に、学院の魔法使いの一部が聖戦騎士団に参加する。


聖戦騎士団

邪教集団に抵抗する軍隊を組織。
魔法帝国に苦汁をなめさせられていたエルフ族やドワーフ族出身の者たちも多く参加した。
また数は多くないものの、魔法帝国から分離した新学院の魔法使いたちも参加していた。
およそ10年にわたり邪教集団との一進一退の戦いを続け、ついに邪教集団を打ち砕き、邪神の復活を防ぐとともに呪われた闇の都跡を清浄化することに成功した。
聖騎士団の中でもこの戦いで活躍した6人の騎士達は6騎聖英雄と称えられ、その中でも中心人物であり以前から古代アクテリス王家の血を引くものと噂されていた英雄グリーテスは人々から尊敬と信頼を得ていた。


六騎聖英雄

邪教集団との戦いの中で邪教復活を阻止し、闇の都跡を浄化した騎士たちの総称。
古代アクテリス王家の血筋と噂された英雄グリーテスが有名。
現時点で、残り五騎の詳細は不明。


新アクテリス王国

正常化された都の跡や聖戦騎士団の新しい城の周りにはどんどん人が集まり、港や市場が開かれ大きな街として発展していった。
それはかつてのアクテリス王国の王都の賑のようでもあった。
人々は英雄たちにこの地を治めることを望み、騎士団員たちもこの地に永住することを望んだ。
グリーテスは周りの領主たちに了承を得た後、自らが王となり、この地に新たなアクテリス王国を建国する。
それはグリーテス王たちが邪教集団を倒し、この地を浄化してからちょうど5年後に当たる日だった。グリーテス王の豪胆でかつ思慮深く誠実な王としての器に、かつて古代アクテリス王国の領国であった国の領主たちもこぞって新アクテリス王国の配下に加わった。


王都ライマス

新アクテリス王国の首都。
建国記念祭が盛大に行われる。


自由都市「マール」(魔具商人都市)

古代アクテリス王国時代にかの魔法学院の創設に携わった人物とも言われ、さらにそれ以前から伝説の魔法使いとして語り継がれていたとも言われている伝説の魔法使いマールの名を冠した都市。
元々はマールの魔法技術により天空に浮遊する城塞であったが、魔法帝国全盛のある日、その城塞が突然地上に落下し崩壊した。
その後、残骸の発掘が続く過程でこの地に街が出来、いつしかその街自体がマールと呼ばれるようになった。
その後、マール自身が発掘され、目覚めたマールは後に発生する流星雨を予知しており、強靭なエメラルドの壁を作らせており、流星雨の影響をすべて撥ね退けた。この一帯で無事だったのはマールの街だけだったのだ。
死者は一人も出なかった。
が、この夜、魔法使いマールが姿を消した。
その後もマールの作った魔法の品はさらに高値がつき、未だ次々と発掘され続ける魔法の品々も高く売れた事で発展していく。
マールの商人たちも財を成し、街を取り囲む魔法の壁は邪教集団との戦いの前哨基地としての街の役割に大いに貢献した。
マールの街は現在、アクテリス王国内の独立都市として特別な立場にある。魔法帝国時代末期から闇の帳時代にかけて独立を貫き、邪神戦争でも大きな役割を果たしたことで特別な都市国家のような地位を築いている。
また宗教的規制がなく自由に商売ができることから近年は「自由都市マール」と呼ばれることもある。


玉ねぎの騎士たち(The Onion Knights)

マールが発掘された時、マールには7人の有力者がいた。
彼らが中心となり、大魔法使いマールを同じ名前の街の君主に担ぎ上げたのだ。
マールはこの7人を『玉ねぎの騎士たち』と呼んだ。
紫ピーマン卿、豚きのこ卿、尻尾たんぽぽ卿、鼻卿、泡ゆびわ卿、灰色チーズ卿、マシュマロ蜘蛛卿の七騎である。


定例評議会

7人の騎士の後継者たちがこの街の代表者『玉ねぎの騎士たち』として定例評議会を開き、様々な決め事することで街を統治している。


残骸ダンジョン(The Mine of Debris / The Rubble Dungeons)

マールの空飛ぶ城塞が落下した場所にできた残骸の山。
そこを発掘する過程で多くの坑道が出来上がっていった。
いつしかそれらは残骸ダンジョンと呼ばれるようになり一攫千金を狙うものたちが発掘を続けていった。
その中で元々城塞の中にあったであろう「起源の迷宮(The Nexus of Origin)」と呼ばれるものもいくつか見つかった。落下の衝撃で崩れているものもあれば、壊れることもなくそのままの形で地底の中に埋まっているものも多くあり、幸運な探索者たちはその中に魔法の宝物を見つけていったのだ。中にはマールの魔法で異世界につながっているトンネルもあった。残骸ダンジョンは未だに新しいものがどんどん見つかっており、その全てを知る者はどこにもいない。
マールが街を治めるようになると玉ねぎの騎士の一人「豚きのこ卿」が残骸ダンジョンの管理を任された。それからは残骸ダンジョンに勝手に入って発掘することは禁止され、入場には許可が必要となった。また持ち帰った宝物もすべて報告が義務付けられ、重要な魔法の品はそれなりの金額で強制的に買い取られるというルールになった。しかし、それでもダンジョンに入り発掘を行いたい者たちは跡を絶たず、またダンジョンからは絶え間なく魔法の品々が見つかっていった。


フリューベル大陸

シリ・デリングが海を越えてたどり着いた大陸。
アクトール地方の北西の沖に位置する。
この大陸では、エルフは精霊を使役する。
1000年ほど前までは、100を超える国家が乱立して覇権を争っていたが、騎士王の登場により50年以上の歳月をかけて全土が統一されたという。
現在では、3つの国家によって分割統治されているらしいが、詳細は不明。
騎士王の全土統一時代に側近として活躍した2000年以上生きているハーフエルフの英傑が隠遁しており、シリ・デリングは一時期彼の元で指導を受けたとされる。

フリューベル大陸


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付録

※ DアンDブーの開催状況に応じて随時更新予定

歴史(エピソード1開始時点)

古代アクテリス王国
およそ500年前、この地アクトールにはアクテリス王国という豊かな国が栄えていた。何代も続く王家は善政を行い、臣下にも能力の優れたものが集まり、ますます正しい政治が行われた。王都には世界中から商人が集まり珍しい品々を持ち込んで商いを行い、豊かな領地は多くの作物を育み、経済的にも文化的にも繁栄が続いた。国民は王家を敬い日々の暮らしを謳歌していた。文化の中心地ともなった王都には特に優秀な魔法使いたちが集まり、いつしか魔法学院を創設した。魔法学院には世界中から優秀な魔法使いたちが集まり、研究と研鑽が続き魔法使いたちは大きく力をつけていった。また、王都に集う商人たちは魔法学院で開発される様々な魔法の品を世界中に売りさばくことでさらに富を蓄えていった。こうした中、一部の大商人たちと魔法学院の結びつきが強くなっていき、いつしか政治的にも大きな発言力も持つようになっていった。

DアンDブー

一晩革命
徐々に政治的権力と経済力をつけていく魔法学院と王国の対立が目立つようになり、今からおよそ200年前のある夜クーデターが起こる。魔法学院学長ダンディード卿が王都の権力掌握を宣言し魔法帝国スペラダルトを打ち立てたのだ。その夜、王族たちは全員行方知らずとなり王都を守る騎士団も武器や鎧を残したまま一斉に姿を消した。王都は一滴の血も流すことなくその機能を失い、官僚たちは逆らうこともできぬまま新たな皇帝の手先となった。
魔法帝国の魔力を中心にした支配は分かりやすかった。魔法の使えない人間は奴隷身分へと強制的に貶められ、支配層はすべて魔法使いたちが占有した。近隣の領国もすべてが属国扱いとなり、魔法使いとその使い魔で組織された軍隊と太守が送り込まれ、すべてを細かく支配された。魔法使いによる魔法を中心とした帝国支配が始まった。

DアンDブー

魔法帝国時代
魔法帝による支配は、優雅な生活を送る支配層の魔法使いたちにとって夢のような環境だった。魔法学発展のためであればどんな研究にも潤沢に予算と人員が配置され、帝国の魔法力はどんどん底上げされていった。また、奴隷層の中でも魔法の才能があるものはすぐに支配層に格上げされ、また魔法は使えずとも他の分野で才能があるものは特別な役職を与えられ支配層に与することができた。魔法による人工的な労働力の創出もあり、奴隷層が非人道的な扱いを受けることはまれで、反乱を起こされないよう狡猾にに懐柔と威圧を行われた。さらに娯楽も十分に与えられていた。奴隷たちはいつからか自分たちが奴隷であることを忘れ、神のように崇める魔法帝によって日々の生活を平穏に送れていることを感謝するまでになっていた。魔法使いの中でも特に商才に秀でる者たちが魔法の品々や仕組みを使ったビジネススキームをどんどん開発していき、スペラダルト帝国の支配域は経済的にもどんどん拡大していき富はますます集まっていった。

DアンDブー

魔法帝国の失墜
一夜のクーデーター(一晩革命)直後に、クーデター自体に反対していた一部の魔法学院の教授たちは魔法学院を抜け出した。彼らは大陸東方の山奥に逃げ落ちそこに新たな学院を創設した。帝国に残った魔法使いたちの中でも良識のある者たちは徐々にその辺境の地にできた新学院の方に移っていき、いつしか帝国には己の欲望を原動力にする魔法使いだけになっていった。初代皇帝ダンディードの治世は100年ほど続いたが、後年後継者候補の3名の魔法使いたちの抗争が水面下で始まり、ダンディード没後その争いが一気に表面化した。正式な後継者だった2代目皇帝は即位した3日後には暗殺され、残りの二人の候補の争いが国を分ける争いに発展したのだった。支配層の魔法使いたちは雌雄が決した後の己の振る舞い方のために戦いを静かに見守るものもあれば、自分が心酔する方にすべてを掛けた行動を起こすものもいた。帝都を舞台にした両陣営の戦いは、戦力が拮抗しいたこともあり長期戦になることが予想された。しかし、多くの予想を裏切る形で決着がついた。どちらの陣営が仕掛けたか不明だが、開戦から4日目の夜、巨大な隕石の雨が帝都に降り注ぎ都は壊滅した。隕石の衝突による衝撃は凄まじく、帝国全土に大きな地震が起こった。粉塵が舞い上がり空には靄がかかり続けた。そして太陽の光が地上に届かない薄暗い日々が1週間続いた。靄が晴れ、太陽の光が再び帝都を照らした時、そこに人や建物の物陰は一切なくなっていた。代わりに隕石の衝突で大きく空いたクレーターに海水が流れこみ大きな湾と化していた。魔法帝国の一夜の隕石の雨により壊滅し、海の底に沈んだのだ。王都の消滅とともに魔法使いの支配層たちの統率は乱れに乱れた。帝国の魔力により駆動し機能していた統治システムが一気に瓦解したのだ。領国の領主たちは、混乱していた帝国の太守たちを次々と討ち滅ぼし、100数年ぶりに自分たちの領土を取り戻した。こうして魔法帝国の支配はあっけなく終わった。

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暗黒期の始まりと邪神の復活
流星雨により消滅し海に沈んだ帝都の周りは闇の魔力によって汚染されていた。大地は異臭を放ち河川の水は腐り海面には泥炭が浮き沈みしていた。帝都のあった周りは人間の住める場所ではなくなっていた。また、流星雨には禁断の邪神との契約が関連していたのではないかという噂が広がり、邪神を崇拝する様々なオークやゴブリンなどの邪悪な種族たちが引き寄せられていく土地となっていった。この一体は「闇の都跡」と呼ばれ人々は呪われた地として近寄らなくなった。近隣の領国も自分たちの領地の復興に尽力し、呪われた地のことは忘れ去られていった。流星雨の夜から70年ほど過ぎたころ、邪神をこの世に復活させることを目的とした邪教集団が闇の都跡に集結し始めていた。邪教集団は湾を一望できる丘の上に神殿を築き軍隊を組織し隣国の集落や街を襲い略奪や人々の誘拐を始めた。連れ去られた人間は邪神復活の生贄として捧げられるという。特に「闇の都跡」に隣接するトーバックの領主は頭を悩ませた。ようやく領内の治安が安定し領内の運営が軌道に乗ってきた頃の出来事であった。トーバック領内には領外に派遣できるほどの戦力はなく領内への侵略をなんとか防ぐことしかできないでいた。

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英雄の活躍とアクテリス王国の復活
トーバックの領主は近隣の領主たちと協力して、辺境地帯に点在していた非正規の自治部隊を組織化し、邪教集団に抵抗する軍隊を組織した。そこには魔法帝国に苦汁をなめさせられていたエルフ族やドワーフ族出身の者たちも多くいた。また数は多くないものの、魔法帝国から分離した新学院の魔法使いたちもいた。後に聖戦騎士団と名付けられた彼らはおよそ10年にわたり邪教集団との一進一退の戦いを続け、ついに邪教集団を打ち砕き、邪神の復活を防ぐとともに呪われた闇の都跡を清浄化することに成功した。聖騎士団の中でもこの戦いで活躍した6人の騎士達は6騎聖英雄と称えられ、その中でも中心人物であり以前から古代アクテリス王家の血を引くものと噂されていた英雄グリーテスは人々から尊敬と信頼を得ていた。戦いの中で徐々に規模を拡大していた聖戦騎士団は打倒した邪教集団の砦の一つを根城とし、周辺の自治と邪悪な残党の駆除を進めていった。正常化された都の跡や聖戦騎士団の新しい城の周りにはどんどん人が集まり、港や市場が開かれ大きな街として発展していった。それはかつてのアクテリス王国の王都の賑のようでもあった。人々は英雄たちにこの地を治めることを望み、騎士団員たちもこの地に永住することを望んだ。グリーテスは周りの領主たちに了承を得た後、自らが王となり、この地に新たなアクテリス王国を建国する。それはグリーテス王たちが邪教集団を倒し、この地を浄化してからちょうど5年後に当たる日だった。グリーテス王の豪胆でかつ思慮深く誠実な王として器に、かつて古代アクテリス王国の領国であった国の領主たちもこぞって新アクテリス王国の配下に加わることを決めたのであった。

DアンDブー

新王国建国から10年
王国が建国されてちょうど10周年を迎える秋、王都ライマスでは建国記念祭が盛大に行われる。そんな王都ライマスに冒険者一行はある目的を持って集まったのであった…。

DアンDブー


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DMケージくんのDアンDブー(Podcast)


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