ちょっと意外な内容でした。
軽度認知症害から認知症になる人の数が減っているという事です。
認知症に対する理解や知識が広がっている事が理由だとは思うのですが、どんどん認知症の方が増えていく一方だと思っていたので、効果的なアプローチがあるのであれば、しっかり力を入れてもらいたいですね。
かなり今後の状況を左右する重要なポイントだと思いました。
当初の見込みでは、来年には600~700万人の方が認知症になる予測でしたが、最新の見込みでは、2050年で587万人という事で、2025年で700万人という予測が2050年で587万人という状況になっているようです。
中でも認知症患者の割合が減少しているという事で、軽度認知症害の状態から悪化させない取り組みが功を奏している状況のように見えます。
こういう事なんですよね。
医療や介護だけを見ていても社会保障費用の削減にはつながらないというか、トータルでの生活環境を整えないとそういう費用の削減にはつながらないんですけど、特に財務省はこのあたりの予算を減らしたがるんですよね。
国の方針が社会保障費用の抑制ですから仕方ないのですが、高齢者が増えるので増えるのはどうしようもないと思います。
それでも地域で認知症カフェや集いの場を頑張っている自治体はあって、僕もいろいろ北海道を転々としてきましたが、定期的に各地域に出向いて通いの場を開設して地域包括の職員さんが頑張って啓もう活動していました。
僕も微力ながらお手伝いさせてもらいましたが、少ない数でしたけど、何人かの地域の方が参加されていました。
そういう地道な取り組みの結果が実っているようにも感じますし、医療によるアプローチや、ご家族の理解が進んでいる事も大きいと思いますし、認知症の方ご本人の思い等が発信できる環境も整ってきている事もあるんじゃないかなぁと思いました。
そういう意味では、要支援やそうなる前の段階の方への適切なサービスの提供は効果ありそうなんですけど、財務省はそこをやめなさい、という方向で意見出してますもんね。
人との交流の機会が減ったり、運動する機会が減るのは本当に認知症になるリスクを高めますので、このあたり早期に解決できる対策ができれば、認知症の方をできるだけ増やさないという方向性にも合致するとは思うのですが、どんどん介護保険制度は、認知症になってしまってから、何もできなくなってしまってからの介護に重点を置く感じになってきているので、そうじゃなくて予防の方向で頑張らないと、ただでさえ人手不足なのにどうするつもりなんだろう、と思ってしまいます。
とはいっても、僕らはそういう生活全般に介護が必要になる前の段階の方へのサービス提供が多い状況(要支援の方へのサービス提供が全体の8割)ですので、予防についてはこれからもしっかりと勉強して、少しでも症状が重篤化しないような取り組みを進めていきたいと改めて思いました。