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損とか得とか。

自分のために仕事に向き合う事や努力する事を伝えていると必ずと言っていいほど言われるのが『自分ばかり損だ』『何の得になるんですか』と言う感じの反発です。

いわゆる損得感情なんですが、若い頃は僕自身も同じように感じたりしてた事もあるので一定の理解はできるのですが、そう思う事自体が自分自身にとってプラスにならないと思っている今の時点では『もったいないなぁ』と思うんです。

人それぞれ価値観があるので違ってもいいんですが、自分がするべき仕事や役割を他人と比べて制限したり、役職や会社の枠に当てはめて制限しても、あんまりいい経験にはならないと思っています。
その瞬間での評価なら、たしかに他人より多くの役割を担ったり仕事をしたら損かもしれません。
だけど、長い目で見た時にその経験は損にはならないと思います。
苦労は勝手でもしろ、とは若い頃によく言われてその頃は反発もしましたが、今では先人のありがたい言葉って本当に意味があって有益だと思っています。なので、僕も同じように言います。

その職員にとってその経験が必ず役に立つと信じてるからなんですけど、なかなか職員には伝わらないんですよね。まぁ仕方ないんですけど。

僕がまだ視野が狭くて、あの職員は使えないとか、なんで自分ばっかりこんなに頑張ってるんだろう、とか思ってる時って、あんまり仕事での結果も出せてなかったし(その当時は結果だせてると思ってたんですが)、お給料だってあがりませんでした。

それが、その時求められる役割以上の目線で物事を見るようになり、自分のスキルアップや利用者さんのためにチームに貢献したり人より働いたりリーダーでもないのにチーム全体の事を考えて行動するようになってから変わりました。
まず、精神的に疲れる事はほとんどなくなりました。同僚や上司への不満をそこまで感じなくなった事が大きいと思います。そういう頑張りに対しての対価も求めなくなったので、こんなに頑張ったのに給料が増えないとも思わなくなりましたし、なんなら困難な経験がお金にかえれない財産だと思っていたので、どんどん同僚やほかの職員が出来ない事ができるようになったり、他の人に比べて効率よく仕事がこなせるようになっていく事自体を喜んでました。

そうやって仕事をしてきて管理者とかになってきたので、損得で判断したり選択していた頃よりも、ぜんぜん収入はアップしました。長い目でみたら、人より頑張ってきたおかげで、人よりも得ができたと思います。それは給料の面でもそうですが、当時必要ないかもしれない経験を積んで得たモノと、当時必要のない視点で物事を捉えて勉強しようとした知識が、いまは大いに役に立っています。

なので、やっぱりどう考えても、損得で判断する事自体が、損してると思います。

仕事は買い物とか物々交換の内容ではないので、今しか見てないと絶対に損だと思います。
特にこの介護の仕事は、経験値の差が大きいと思います。
どれだけ困難なケアに直面してきたかは、突発の対応や困難事例に対処する際の動きですぐにわかります。

経験値は単に経験が長いだけでは培われないと思います。
どれだけ難しい壁に挑戦したか、どれだけ自分の限界に挑戦したか、そこの差が大きく出ると思いますし、そういう経験値の高い職員は、まず損得感情の思考や発言はしません。

なので、成長したい、お給料をもっと欲しいという方は、まず損得で判断しているうちは難しいと思うとよいと思います。その状態では応用力や全体を見た時に適切に判断できる能力があんまり伸びないと思いますし、そもそも利用者さんのために仕事をする意識がまだ低い所にあると思います。それは、介護の仕事で得をしたいなら尚更必要な能力だと思います。

個人的な意見なので、これが正解とかではないと思いますが、僕自身はこれでやってきたので間違いではないと思います。

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