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介護福祉士という資格

僕は介護福祉士です。
持ってる資格はこれだけです。
認知症実践者研修や認知症リーダー研修、キャラバンメイト、キャリア段位制度外部審査員(これってまだ制度あるのかな・・・)とかの修了や資格は持ってますが、社会福祉士やケアマネージャーといった資格は取得していません。

職員や同僚からは何でケアマネ取らないの?と聞かれますが、試験に合格する自信はありませんし、僕自身がケアマネージャーの仕事に魅力を感じないので取る必要がないと思っています。
会社からも必要になるから受験せよ、と言われ続けててきましたが、したくない仕事をするつもりはないので適当にスルーしています。
ケアマネの仕事を否定しているわけではなく、利用者さんや家族や医者や看護師とのやり取りの中で、本当に本人が望むようなプランを作って運用できる自信がありません。なのでケアマネの皆さんはすごい仕事を日々こなしてるなぁと感心しています。

僕はそれなりに介護福祉士の資格に誇りを持っています。
名前だけの資格で、医師や看護師のように有資格者にしかできない仕事はありませんが、いずれは介護福祉士の資格が業務独占できるような所までレベルを上げていくのが今この資格を持っている自分の役割だとも思っています。
少なくとも、家族ができる医療行為については介護福祉士にも認められるべきだと思っていますが、それがなぜ認められないのかというと、まだまだ世間から介護福祉士の力量が信頼を得られていないからだと思います。
これは待遇の低さにも連動しているとは思いますが、介護福祉士を専門性の高い資格にするのは、資格を有する僕たちの果たすべき役割の一つだと思います。

歴史を振り返れば、看護師だって昔は専門性の高い仕事ではありませんでした。教育も受けていない最下層の女性の仕事だったようです、当然待遇も酷かったようです。
ナイチンゲールが当時手を洗わない消毒しない事が常識だった医療の現場で理解を得られないながらも清潔な環境に変えていって患者の死亡率を下げたと言います。そこから看護師の専門性を高めて、そのスキルの高さや必要性を世間に認めさせ、今の到達と待遇になっているんだと思います。

1860年に『看護覚え書』をナイチンゲールが書いて、そこで初めて看護とは何かを示したとの事。おそらく100年くらいかけて今に至っていると思います。看護師の資格を高めよう、専門性を高めようとしてきた看護師さんたちが紡いできた結果だと思います。

介護福祉士の資格には2000年からスタートしています。
もう20年、まだ20年です。
専門性を高める、資格を高める努力をしてきたつもりですが、それはまだまだ世間からは認められないレベルだという事だと思います。

僕はこの介護福祉士という資格を極めたいと思っています。何をどうしたら極める事になるのかはわかりませんが、それがわかるまで目の前の利用者さんや職員と向き合って全力でぶつかってやれる事をやるしかないと思っています。

いつか先の後輩の介護福祉士が専門職として胸を張れる仕事をし、専門職として相応の待遇で生活できる事を夢見て、自分に伝えられる事を伝えて行きたいと思います。
看護師さん達が超えてきた壁を、僕らも超えて見せなければ、やはりそれは看護師や医師からも認められないと思います。それができたら、きっと医師や看護師とも対等に渡り合えるようになると思います。本来なら利用者さんを中心に各専門職が対等に意見交換できなければなりませんが、それができないんだとしたら、やはりそこは努力や勉強不足、専門職としての自覚の問題だと思います。
ただ、やはりお医者さんとは対等には無理でしょうね(笑)

でも、そのくらいの意気込みがないと資格を高める事はできないだろうとも思っています。あくまで意気込みですけど(笑)

ナイチンゲールがしたように間違った常識を打ち破る事が出来ないとダメだと思います。
介護現場でしか通用しないような常識を少しずつ無くしていく、それが出来なければ資格も待遇も高める事は難しいと思います。

昔の医師の常識(手洗い消毒をしない)を覆した事に比べたらたぶんきっとそこまでハードルは高くないと思います(笑)

その根本には、患者の命を守る事があったはずです。
僕は、介護福祉士に必要な根本的な目線は、利用者さんの尊厳を守る事だと思っています。

今すぐ出来なくても諦めません。
いつかきっと、に繋がる事は歴史が証明しているからです。

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