【今さら聞けない介護保険】施設・事業所の「運営指導」とは何か 何がチェックされるのか=伊藤亜記・・・という記事の紹介です。
登別市へ提出する指定申請書類の作成と事業所に関する作業に余暇のほとんどの時間を割いている今日この頃です。
そんな中で、今日は訪問介護事業所のスタートメンバー全員が集まって焼肉を食べながらいろいろと事業展開の今後について話をしました。
算定予定の加算の確認や、無資格未経験の方の働き方のイメージや今後の事についてとか、将来こんな感じに育ってほしい、育てたい、というような事など、まだまだ具体的に文章として示し切れていない事をみんなでいろいろと話しをしていく中で擦り合わせていく感じです。
経営についても、将来的には事業拡大もしていきたいのである程度の利益は確保したいが、それ以外の部分の利益はできるだけ福利厚生や処遇改善に充てる事、処遇改善関連加算の収入については可能な限り通常の介護報酬と別に管理して配分したい事などを話したり。
加算については処遇改善加算や特定処遇改善加算、ベースアップ加算についてはしっかり運営すれば算定できそうなので、そこは積極的に算定して処遇アップの原資にしていきたいところです。
あとは特定事業所加算や認知症専門ケア加算も僕自身が認知症実践リーダー研修は修了してますので、利用者要件さえ満たせれば算定できそうなので、こちらも最低をする前提でいきたいと考えています。
そこに絡めて、認知症実践者研修については僕ともう一人が修了しているので、残りのメンバーも適切な時期に修了できるようにしたいよね、みたいな話もできました。
4人中3人が事業所管理者の経験があるので、なかなか濃い話もできますし本当に有意義な時間でした。
とりあえず指定申請の書類作業を進めているので運営指導のニュースはおさらいしておきたいので紹介します。
ちなみに現在作成している指定申請書類については、登別市の担当者から年明けてからメールで送ってもらいました。
手続きも基本はメールでの提出との事で、登記謄本などの紙媒体のものについては郵送との事でした。
僕もできるだけ紙を使わない事業をしたいので、雇用確約書なども本日書いてもらいましたが、これらの書類も署名押印してもらったあとの書類をPDFにしてデータで管理したいと思っています。
当然、原本は原本で保管しておく必要はありますけど。
記事で紹介されている年末に改正された運営指導マニュアルにもそういうデータでの書類確認などの内容も含まれているのでしょうか。
データで見れる内容については、こんな感じでメールなりで事前に確認してもらっておいて、運営指導(旧実地指導)の際には実際に事務所で管理者や職員と行政担当者が介護現場の実態や地域の状況や、制度的にここは・・・みたいな話や交流が出来た方がよさそうな気がするんですけど、やはり書類だけ見て、書類だけが整っていたらOK、みたいな感じがこれからも続くのでしょうか。
個人的には、そういう運営指導である限り、現場レベルで整備される書類が誰の為の書類かわからない状況を変える事は難しいと思います。
今現在は、どちらかというと運営指導で指摘を受けない為にそろえている書類・・・という色合いが濃いと思っています。
ここ、なにか工夫がないと現場職員がケアに専念できる前提が作りにくいんじゃないかと思いますが、次期改正では管理者の配置要件が緩和される話も出ていて、こういう運営指導に対応するための書類作成などはテレワークや遠隔でも認められそうなので、複数拠点の書類整備に特化した管理業務を柔軟にこなす管理者の配置ができるようになれば(実際のケアを直接担当しない範囲で緩和要件が認められそう)、その分現場へのマンパワーに費用を回せますので、それはそれでそういう改正・基準の緩和であればよいのになぁ・・・なんて思っています。
処遇改善加算の関係の書類は計画や実施報告などややこしいと聞いていたので、そこが更新されているという事は、少しは簡略化や作りやすくなっている事に期待したいですね。
しばらくは更新もないでしょうから、最初の作業から新しい書式で作業できるのはタイミング的には良かったと思います。
各種加算・減算適用要件等一覧については、管理者レベルなら必読の内容だと思いますので僕自身もしっかりと内容を把握しておきたいと思います。
上記サイトに、各事業所の”各種加算・減算適用要件等一覧”があります。
個人的には、この目的ですが、運営や報酬の請求に特化した内容での実施が多かったと思います。
尊厳保持などについては、虐待防止委員会の設置や実施状況の確認は丁寧にされているようですが、具体的につっこんだ内容や事業所ごとにどういうテーマで取り組んでいるかなど、そういう部分までの理解度の確認はされている様子はなく、こちらも書類があるかないかを確認しているような感じです。
せっかく事業所に足を運んでくれているのですから、現場職員に少し声をかけてヒヤリングするなどすれば、現場レベルでどこまで虐待防止や身体拘束防止などの理解が進んでいるかなどは把握できるとは思うのですけど、運営指導自体も簡略化と効率化が進められているので、どうしても書類があればOK、という感じになってしまいますよね。
サービスの質の確保・向上が運営指導の目的で位置付けられているのであれば、やはりそこは現場レベルでどうなのか、という部分の評価は必要ですので、行政担当者が現場職員と話す機会は有意義なものになると思うのですが。
方針で明記されてますけど、ヒヤリングも管理者が対象なんですよね。
利用者本位の自立支援に資するサービスが提供できているか・・・なんていう項目は、現場を見れば一目瞭然ですし、そこに関連するような質問をしてどんな回答が返ってくるかでだいたい把握できると思います。
実際にケアが行われているのは現場であって、それについては運営指導でみられるような書類からは中々見えてこないように思います。
書類を確認する主な理由が、適正な保険給付が確保されているかと、運営基準人員基準が守られているか、という部分だと思っています。
税金を使って事業運営をしている以上、正しく税金が使用されているかどうかを証明する書類はきちんと作成しておかないといけませんし、これについても現場職員のレベルでその意識がないとダメだと思っています。
自分たちの仕事が税金によって成り立っているという理解があれば、税金の無駄遣いになるような仕事はできないと思います。
虐待防止や身体拘束の廃止についても、ずっと言われ続けてきて、こうして義務になって慌てて整備している事業が多いと思いますけど、介護保険法の理念を考えれば2000年の介護保険制度開始から出来てないとおかしい内容なのに、20年近くたって義務化されたから整備しています、というのは正直情けないというか、今まで何をしてきたのですか、という感じで同業者としてはちょっと恥ずかしいです。
加算算定の根拠になる研修計画や実施状況も、こういう確認がされないとやってないのですか?と正直びっくりです。
加算を算定するから要件を満たすために仕事が増える・・・という事ではなくて、要件を満たすような取り組みを事前にしていたので加算を算定する、という事が正しい流れだと思っています。
ですから、加算を算定しているに計画書がないとか書類が足りないとか、ちょっと考えられないんです。
当然、管理者レベルで運営基準や算定要件を理解していないケースも多いです。
管理者が算定要件を理解できていない加算なんて算定するもんじゃないですよ。
必要だから位置付けているのは重々理解しています。
が、仕事が増えるんです。
研修の準備段取りって結構大変ですし、これを現場も回しながら管理している管理者に求めるのは本当に過酷です。
本当に大事で必要な研修であれば、厚労省や自治体レベルでテレビ会議やeラーニングを活用した研修にしてくれた方が絶対に取り組みは進むと思いますし、質も担保できると思います。
今年の4月からは義務化ですので、絶対にやらないといけない研修です。
当然、僕の事業所では年間計画に最初から位置付けておくわけですけど、基本的に研修の企画段取りと実施と振り返りや評価は本当にちゃんとやると大変なので、できれば研修については月1回の開催がいいかなぁと思っていますので、単純計算で年に12回しか研修はできませんので、そのうちの2回がこの義務化された内容で埋まる事になります。
そして、特定事業所加算などの加算を算定するとなると、職員個別の研修計画も必要となるので、このあたりを極力効率化したいのもありますけど、せっかくの個別の研修計画なので、個別の職員の特性に合わせた内容にもしていきたいし、それぞれの職員が学びたい事も反映させたいので、ここもそう簡単にはいかないんですよね。
研修や学習の機会は本当に大切なので、そこに不満はありませんけど、一方でこうした制度をつくらないと介護職は研修や学習もしないのか?そう思われているのか?と思うとちょっと悲しいですね。