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介護職員の高齢者虐待、過去最多に 昨年度 死亡事例も8件 厚労省調査・・・という記事の紹介です。

介護施設・事業所の職員による高齢者への虐待が過去最多となったことが、22日に公表された厚生労働省の調査で明らかになった。【Joint編集部】

JOINT

記憶が間違ってなければ、ずっと過去最高を更新し続ける右肩あがりの傾向だったように思います。

だから虐待防止などは国も力を入れているんですけど・・・。
これって、効果がないのか、効果があるけどそれ以上に増えているのか・・・。

昨年度は856件。前年度より117件増えた。虐待が要因で高齢者が亡くなったと明らかになったケースも8件あった。

相談・通報の件数が大幅に増加した。介護現場の職員による虐待について、昨年度はこれまでで最も多い2795件。前年度より405件多かった。

JOINT

通報が増えているのは、虐待の学習が進んで、これは虐待なんだ、という意識が介護現場に定着してきた結果だと思いたいですね。

JOINTより

この記事は、家族等の虐待はカウントしていないので、単純に介護のプロによる虐待の数字ですので、本来なら1件でもあってはならないものだと思っているので、なんでこうなる・・・と思ってしまいます。

2020年で虐待が減っていますね。
処遇改善加算が出来た時でしたっけ、高齢者虐待防止の推進が3年後に義務化されるというのが始まったのは2021年だったと思うので、そことはあまり関係ない気もしますが・・・。

いずれにしてもグラフだけ見ていると、一時的に減った2020年の減り幅
も無かったかのような右肩上がりの増加数になっています。

厚労省の担当者は介護現場で虐待が増えている要因について、「様々なことが考えられるが、虐待防止の理念が浸透して問題の顕在化が進んだことが大きい。職場でのハラスメントなど職員のストレスも課題の1つ」と説明。「2021年度の介護報酬改定で、全サービスに虐待防止措置の実施を義務付けた影響もあるのではないか。今後も防止策を強化していく」と述べた。

JOINT

厚労省としても学習が進んだ事で虐待の認識が広がった結果と考えているようです。

この調査は、全国の自治体から寄せられた報告を厚労省がまとめたもの。虐待の発生要因では、

◯ 教育・知識・介護技術などに関する問題=56.1%

◯ 職員のストレスや感情コントロールの問題=23.0%

◯ 虐待を助長する組織風土や職員間の関係の悪さ、管理体制など=22.5%

が多かった。

JOINT

しかし、教育や知識などの指導が進んできて虐待の通報件数が増えているにもかかわらず、虐待発生の原因が教育・知識・介護技術による問題が全体の半分以上であるというデータは、まだまだ現場介護職員の専門職としての技量不足であると言わざるを得ない状況なのかなぁと思います。

そういう知識や技術を習得して実践する前に、これはカスタマーハラスメントだ等という楽というか低い方向に転げ落ちてしまっているんじゃないかと不安になります。

国としては、発生した虐待については介護職の力量不足が半分以上とはっきり示しているので、その辺り業界としてしっかり受け取らないといかんと思いました。

このほか、障害福祉施設・事業所の職員による利用者への虐待も過去最多にのぼっている。

厚労省が20日に公表した
調査結果によると、昨年度は956件。前年度より257件増加した。相談・通報の件数は4104件で、前年度より896件多かった。

JOINT

障がい福祉の分野でも増加傾向なんですね・・・。

福祉業界全体で虐待が増えているという状況です。

個人的には、社会保障費用を削減し続けてきた結果、当然こうなるだろうとは思ってましたが、これからは人材流出もあり、さらに労働人口減少により更に介護職になる人がいなくなり、現場の高齢化が進み全体的に業務効率はどんどん低下していくわけですから、かなりの工夫をしないと虐待件数は増加する一方だと思います。

そもそも必要な援助を提供できない状態でも虐待にあたりますので、人手不足で対応しきれない、という事自体が虐待にも該当するはずですので、そういう状況でIT活用で業務効率化したからといって人員配置を安易に減らせれるかというと、ちょっと怖いですよね。
現状の基準でも、多くの介護事業の人員基準が一人の介護職が3人の利用者さんを支えるという基準になっていて、それでは安全を確保できないので人員を余分に配置している所が多いと思いますので、そういう状況である部分で自動化できたから配置職員を減らします、とは主体的には難しいかなぁと思いました。

なんにしても良い内容ではないので、少しでも改善出来る努力は全体で必要です。

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