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「若手主体の自律型組織」・・・という記事タイトルを見て。

若手主体に自律型の組織、それ僕が欲しいやつやん、と思って記事に飛びつきました。

営業利益率27%、社員一人当たりの付加価値生産性1600万円という驚異的な経営が注目を集めています。

BizHint

凄い数字ですよね、でも僕はこの会社の事は全然知りませんでした。

「若手の挑戦のためなら、投資は惜しまない」と断言する代表取締役社長の松橋卓司氏にお話を伺いました。

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その話、超興味があります。

親父は多くの人命が救われることになる胃カメラの初期開発に携わったことを技術者として誇りに思っていました。しかし医療事故を恐れ、製品開発に必ずしも協力的でなかった会社の組織運営が肌に合わないと考え、責任者の打診を断り退職し、測定器メーカーに再就職、その後52歳でメトロールを創業しました。独立してからも、胃カメラを発明した先輩社員の名誉を気遣い、社会的な評価や公的機関から何一つ表彰も受けていないことを大変に気の毒がっていました。

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誇りに思える仕事は本当に素敵ですよね。
一方で、こういうリスクに対して過剰なまでに反応する社風も実際に存在するので、いろいろと難しい所ではあるとは思います。
個人的には、リスクを取ってでも誇れる仕事がしたいな、とは思います。

社会に貢献する技術をつくっても評価されないというのは悲しい事ですよね。なんでそんなことになってしまうのでしょう。

親父は自身の体験から「エンジニアの発明意欲を重視する会社」「エンジニアが思う存分活躍できる会社」を作りたい、という想いがあったようです。

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介護の現場でも、介護職がいろんなケアのアイデアを出し合えたり、思う存分ケアの現場で活躍できる会社づくりは、これからの課題かなぁと思っています。

社員の平均年齢がなんと65歳で、親父が経営から給与振込までやっていた。見兼ねて、僕のカミさんに「経理を手伝ってよ」と頼んだほど。するとカミさんから 「お義父さんの会社、老人ホームみたい」 と言われる始末。

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こういった職員が高齢化した会社をどうやって若返らせたのか興味があります。
老人ホームみたい・・・と言われるくらいだから相当なものだったのでしょう。

「会社がなくなっちゃうよ、やべぇな」と新規採用に取り組みました。社長に就任後、僕が一番危機感を覚えたのはこの頃でしたね。

BizHint

若手がいないと本当にやべぇと思います。

しばらくは中途採用をしていました。しかし、小さな町工場にいい人が採用できる訳もなく、新社屋移転のタイミングで、思い切って新卒に踏み切り8人採用したのですが、3年以内に7人が退職。フォローはしっかりしていたし、給料も相応の水準でしたが、辞められてしまった。しかも辞めていった新卒は、昼ご飯を自分の車の中で食べるなど、先輩社員と心が通わず、皆とのコミュニケーションの中に入れなかったようでした。あまりの結果に、僕や関わった社員もショックを受け、トラウマになり、しばらく新卒採用をやりませんでした。

BizHint

なんとなくわかります。
介護の現場でも似たような事が起こっていると思います。
ここで書かれているコミュニケーションの中に入れなかった、というのは本当に大きな原因だと思います。
トラウマになる気持ちも本当に理解できます。
新人の退職は、本当に双方に大ダメージを与えますよね。

「人材アセスメント」を採用に取り入れました。 初めてこれを知った時、大学のブランドや偏差値に目を奪われ、会社のカルチャーに合わない人を採ってしまっていたんだ、と気付きました。「採用基準がそもそも間違っていたんだ」と。

BizHint

人材アセスメントというのは興味ありますね。
実際、自社に必要かどうかは卒業大学とか偏差値ではわからないですよね。
ただ、介護の現場でもある程度の学力がないと指導育成の場面で苦労するなぁ、というのは実感があるので、ある程度の基礎的な学力は必要と思います。

採用基準が間違っていた、といえるほどの基準を用意している介護事業所がどの程度あるかわかりませんが、人手不足だからといって誰でも雇うというのはかなり大きなリスクがあると思っています。

このアセスメントというのは、 もともとはスパイ適性があるかどうかを見出すために開発された海外のプログラムで、企業でも従業員に対してリーダーの選抜や能力開発の、信頼ある手法として確立されています。

BizHint

人材アセスメントは面白そうですね、今度調べてみたいと思います。

スパイは単独で他国に出向いて地に潜り、国益のために忠誠心や帰属意識を持って働く。何もルールのない中、その時々の状況に合わせ、自分でどうやって目的を遂行するかを自律的に考えて行動する。

僕は採用の時、その 「自律性」があるか を見ています。この能力は学力偏差値とはリンクしません。この採用に切り替えてから退職者が減り、会社に帰属する優秀な人が増えました。

BizHint

なるほどなぁ、と思いました。
採用の時に自律性を評価する、そういう仕組みが必要ですね。
結果として、退職者が減って優秀な人材が増えたというのも興味深いですね。

――面接では候補者のどんな点を重視していますか?

松橋: これは「メトロール独自の視点」だと断言できます。例えば、テーマを設定して実施するグループディスカッションでは、イライラする人、しゃべりかけて絶句する人、苦々しい顔をする人、言葉が足りない人などはOK。一方、そのグループのリーダーや司会進行に回って、涼しい顔をして、条件反射のように喋る人はNGです。

BizHint

採用でグループワークとかしている事業所ってあるのでしょうか。
これって面白そうだなぁ、と思いました。
イライラする人は採用できないけど、他の人はよさそうですよね。
司会役になる人とか聞き役の人はNGという基準も面白いです。

終わると「なぜ私は落ちたんですか?」と聞かれることがよくありますが、理由は簡単。 「そのテーマの解決策を、自分自身の問題として考えていないから」 です。その場の雰囲気を和ませることや、他のメンバーに自分の都合で話しかけて思考の邪魔をしたりする方は、メトロールでは力を発揮できないからです。

BizHint

これはなるほど、と思いました。
そう考えるとイライラしてしまう人も自分自身の問題と捉えて考えた上でのイライラなのであれば良い感じがしますね。
この内容は、介護現場の採用でも活かせそうです。

他に重視しているのが 「物事を概念化する能力」。 多方面から抽象的でバラバラな意見が挙がった時、頭の中で理解し、新たに自分の言葉を組み立ててアウトプットできるか、ここも見ています。

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自分の言葉で説明できる能力は本当に大切だと思うので、ここはよい人材選びのポイントなのかもしれませんね。

一般的な会社では、20代の若手社員に一営業担当としての役割を割り振りますよね。しかし、うちは役割を分けません。ベトナムならベトナムでの営業方針の全てを決めていきます。どの製品を売るのか?販売価格設定、販売チャネル、販売促進方法までが任されます。何が売れるか分からないし、商習慣も違う。それをルーティン化しようとしても無理がある。どの製品で切り込んでいくか、展示会は何をテーマに何回やるか、インターネットの浸透率はどれくらいか。色々なことを考えながら、幅広く仕事をやっていくと、 若手でも経営者的になっていく んですよ。

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ここまでしっかり任せる事で自律的な働き方になっていくという事ですが、これも採用時にその素質があるかどうかを見極めているからですよね。
だれでもそうなるという事ではないので、まず採用時からの工夫ありきだと思います。

若返らせようとしてやったわけではありません。うちに合う人材を採っていったら、自然とそうなりました。最近では、うちの自律型組織が「ティール組織」と言われて取材も増えていますが、自分達はそれを目指していたわけではなく、会社が生き残るために自然発生的にやったら結果的にそうなりました。

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こういうのが本当は大事ですよね。
手段が目的になる事は往々にしてありますが、しっかりと自分たちはどうしたいかを見据えて対策を取ったら結果的にこうなっていた、というのは本来あるべき姿ですよね。

厳しい選考を経て採用しておいて、信じない方が逆にお金がかかるじゃないですか!  採用倍率は70倍くらい、新卒は毎年5人未満しか採用しません。そんな社員の使う経費を四六時中監視するために管理部門を置き、そこのマネージャーに1000万円の給料を払う方が無駄ですよ。

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これすごく共感です。
やはり採用基準の厳格化とその後のルール作りは非常に重要ですね。
結果としてコスト削減にもつながりそうです。

当社には、総務部や人事部がありません。専従の経理担当者もいなくなりました。それができるのは、社員一人一人に自律性があるからです。仕事がうまくいかなくても他人のせいにしないので 労務問題が起こりにくく、経費処理などの雑務もコーポレートカードやクラウドの力を借りて自分でやってしまいます。 最近は、役職としての中間管理職も廃止しようか?と社員達と話をしています。部長はいますが「最終的には、オーナーである社長の僕が、数字の責任は取るんだから。皆んな、好きにやって!」と。ノルマで社員の尻を叩くようなことはしていません。

BizHint

これは僕自身参考になりました。
僕も起業した後は介護以外の業務は外注かシステムの力でなんとかしようと思っていたので、先駆的に取り組まれている事例があって心強いです。
ノルマがないのも、ワークマンと一緒ですね。
これからの時代は、こういう運営が生き残るカギなのかもしれませんね。
数字を示して職員の尻を叩くのではなく、職員が自分でどうやって生き生きと仕事ができるように仕組みをつくっていくか、そういう部分が重要なんだろうと思いました。

本人が「自らやりたい」と思う気持ちですね。仕事は、本人が納得するレベルまでやってもらわないと意味がない。 他人からノルマや命令で動かされる仕事なんて、人間にとってレベルの低い話 ですよ。

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社長のこういう理念がしっかりと社内に伝わっている感じがします。
だから自律的に働けるんだと思います。

この件がきっかけで得意先からの信用を獲得し、工場の数千台のマシン全てに、メトロールのセンサーが取り付けられ、数億円の受注に成功しました。

――もし、その謝罪を電話やメールで済ませて現地へ行かなかったら?

松橋: この結果はなかったと思います。彼女のこの行動はお客様側から評判になりましたし、「すぐに現地に行き、自らの目で問題を確認し解決にあたりたい」という判断も、彼女だからこそできたのだと思います。もし、彼女の判断を尊重せず、経費がもったいないからと、僕達がそれを止めていたら、結果は変わっていたはずです。

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数万円の経費をケチって数億円の受注を逃すとか、こういうケースは沢山ありそうですよね。
現場の判断を信じて任せる、その社風が高い成果を引き込んだといえるでしょうね。

――1億3000万円の機械を即決! よくそのような大きな決断ができましたね。

松橋: いや、大きな決断という訳ではないですよ。僕の位置づけはオーナー。 社員が新しいことに挑戦したいことがあれば、それが最優先で、その力・才能を伸ばすことに投資します。

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社員の挑戦を後押しできるようなリーダーにはなりたいと思っていますが、この決断はさすがにハードルが高いです。

若い人々に活躍して日々、成長してもらわないと、会社の将来がありません。

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これは絶対にそうだと思います。
介護事業所でもこのようにあるべきだと思います。

この前も、日本の有名な国立大学を卒業して、一部上場会社の経営企画室で働いていた若手が転職してきました。「なんでうちに入ろうと思ったの?」って聞いたら、「このままだと、会社の社内調整で人生が終わるかもしれない……と思ったから」と言われたんです。「株主のために体裁を整える仕事をしても、自分には何も残らない。だから自ら稼ぐ実力を身に着けたい」と言って・・・

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これからは特に優秀な人はこういう感じで会社の為の仕事というよりも、自分の人生の利益になるかどうか、というのが職業選択の選択肢になっていくんだろうと思います。
その上でどの業界でも人手不足ですので、そういう若手が働きやすい事や、自分の生きがいに沿うと思えるような働き方が選ばれるようになるんだろうと思いますので、まだ会社が職員を選ぶと思って採用している所は、早めに意識を切り替えておいた方がよいな、と思いました。

手垢のついた既存の世界でルーティン業務に埋没してはいけない。

社員には「人生は一回こっきり。迷ったらやりなさい! 失敗してもいいから挑戦しろ! 理屈抜きで新しいことをやれ!」って、いつも言ってます から。

BizHint

利用者さんの人生も一回こっきり。
職員の人生も一回こっきりです。
介護職は利用者さんの人生を支えるのが仕事です。
介護の仕事こそ、理屈抜きで失敗してもいいから挑戦する事が楽しい仕事だと思っています。

仕事は簡単ではありませんし、専門性の高い仕事です。
人間相手の仕事ですから、つらい事だって納得できない事だってあります。
それでも、利用者さんと一緒に人生を歩むという仕事は、代えがたい価値があり、挑戦しただけ自分が成長できる仕事です。

そして、ケアのチームは、それが出来る環境であるべきですし、チーム全体で支えあい、ケアも目的のために個々の能力を結集させていけるものであるべきです。

この記事を読んで、改めてそういう想いを強くしました。

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