一定の水準以上と以外。
後任への引き継ぎに四苦八苦している中でネガティブモードになりつつある自分に対して、いろいろと理由を探してみたのですが、一つこれかなぁ、というのが見えてきました。
まずは今の職場に転勤してきて2年目なんですが、僕自身もこんなに短い期間で異動になるのは初めてで、それも事前にわかってたならもうちょっと業務改善などのピッチアップはしていたのですが、異動の話が出たのが半年前なのでどうにもなりません。
今更ながらに着任して最初に感じたのが、このチームは何のために介護の仕事をしているのだろう、という事です。
デイサービスなのでいろいろプログラムはありますが、プログラムとプログラムの間の時間が長く、その間の時間は利用者さんがほったらかしで職員は書類に夢中。
まだ書類を書いてるなら百歩譲って良しとしても、昼食が終わったくらいから次の日の準備をしてたり職員同士で固まって何かしてたり、いわゆる利用者さんほったらかしのデイでした。
そして、それが普通で当たり前になっている現場でした。
なので、まずはデイサービスとは何か、介護職とは何か、というテーマで毎月複数回の学習会を開いて、本来あるべきデイサービス像を伝えました。
それだけでは弱いので、月刊デイを年間購読して手に入れて、そのコピーを全職員に配布しました。
他のデイはこんな事をしている、こんなプログラムでやってると。
全ての職員がこのデイしか知らないものですから、嘘か本当か“初めて知りました“という反応でした。
それなりにわからないなりに頑張ろうという姿勢のあるチームでしたので、長い経験の中でこびりついた習慣はなかなか修正が難しいですが、一年経ったあたりから利用者さんを放置して良しとする雰囲気は無くなりつつある状態になりました。
それでも気が緩むのか、指摘をしないと元に戻る状況です。
まぁそれでも少しずつ良い部分や成長が見えていたので、この調子で時間をかけて一人前のレベルに引き上げよう、と思っていたので、この状態に慣れてしまっていて忘れていたのが、すんなり話が通じる水準のコミュニケーションです。
経験は長いけど勉強してこなかった、スキルアップしてこなかった、プロ意識がなかった職員に囲まれ、何を説明するにしても理念や自分の介護感を伝えて理解できるように説明してコミュニケーションを取ってきたので、いま引き継ぎで後任とコミュニケーションを取る際に、すんなり話が通じたり、言わんとしている事がすぐに理解してもらえたり、という環境が久しぶりで、それでよりチームのネガティブな面ばかりが見えていたんだと思います。
だから引き継ぐのは申し訳なかったし、ここまでしか出来なかった事が申し訳なかったり、そういう負い目を強く感じてたんだと思いました。
話が通じるレベルの職員との会話は本当に貴重です。
その中から面白いアイデアも生まれます。
同意共感が得られることも大切です。
今はそれを強く感じています。
打てば響く、というのはこう言うことなんだろうなぁ、と思いました。
今までは打っても響かなかった。
強く叩いても小さな微かな音色しか出なかった、と言う方が正確かもしれませんが。
後任は普通に叩いても大きく響いてくれます。
具体的には説明できませんが、目の表情や返ってくる返答、共感のタイミングなどです。
このギャップで僕自身がすごく混乱しているんだと思いました。
これは、自己研鑽してきたかしてないかの大きな差だと思います。
仕事場で仕事しかしてないとそうはならない。
プライベートでも勉強しろとは言いませんが、あらゆる経験の中で介護に活かせるものを吸収しているかどうか、その目線があるかどうかの差だと思います。
話が通じるというのは、とても嬉しい事です。
それを最近は強く実感しています。
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