提案書は生ものだから、すぐ持っていけ

JAバンクの商品案内はチラシやリーフレットで十分に足りる。

だけど、JA共済の商品案内は、オススメするお客さんの性別や年齢で掛金が変わるし、保障内容も特約を含めて金額を細かく設定する必要がある。

だから、保障設計書っていう提案書を一人一人、さらに金額違いでそれぞれ複数の冊子を作って持っていく。

共済の保障設計書は、作成した日付が自動印字される。

おススメしに行ったけど、お客さんが留守だったり、お客さんの方が忙しくて時間が無かったりしたために、再訪問を繰り返して日が伸びてしまって、数日から1週間、2週間・・・・と、作ってから日にちが経ってしまう。

共済の商品によっては、月が替わると掛金が変わったり、切り替えの提案の場合はおおもとの契約の積立金額が変わったり、お客さんの誕生日が過ぎてしまったりと、せっかく作った提案書が作り直しになってしまう。

共済専門の渉外担当だったら、毎日、朝も昼も夕方も夜も、共済の提案に足を運んで、日にちが経たない内にご案内できる。

でも、複合渉外だと集金や配達の他の仕事と並行しているために、ついつい共済の提案で会えなかったら、次に行くまで日が伸びていってしまう。

数井先輩は

「俺が農協に入ったばいの頃は、先輩から

 提案書は生ものだからすぐ持っていけ

 って言われたよ」

と言う。いや、それは、まぁ、言いたいことはわかるけど。

生ものか・・・1日か2日ってところかな、限界は。

推進の仕事は特にやりたくない。だから足も遠のく。

遠のくけど、仕事は無くならない。ずっと頭に残る。

1日か2日なら、提案書を作る時点でアポを取る他なさそうだ。

アポが取れなきゃ、取れる家だけ提案書を作る。

でも、アポを取る時点で「何の話?」って聞かれるんだよなぁ。

結構、その時点でハードルが高い。

だから、アポの段階でハードルを下げる。いつものように

「共済のお話です。

 お聞きいただいて、ご不要でしたら断ってもらって良いので」


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