バス帰ってきたらシート敷いといてくれ
支店の運営委員さん達と支店長が、1泊の研修旅行から帰ってくる。
支店の近くのインターチェンジを降りたところで、支店の電話に帰るコールが、支店長からかかってきていた。
電話を受けた窓口職員の大島さんから、支店にいたみんなに
「いま、インターを降りたそうでーす!!」
と、伝達があった。
さっそく、階段下の倉庫に向かう。
次長から指示されていた、ブルーシートを取りに行った。
せっかくの1泊だったけれど、あいにくの雨模様。
昨日と今日、続けて雨がやまなかった。
今もまだ降り続いている。
バスはおそらく、支店の横の倉庫の下屋(げや)に沿って、横向きに停車するように支店長が支持するだろう。
僕らはいつも、止まったバスの荷物室を開け、キャリーバッグやお土産の手提げ袋とかを次々に出して、駐車場に並べていく。
しかし、いくら倉庫屋根の延長部分の下であっても、屋根が高いため、地面のアスファルトは濡れている。
そこで、下ろした荷物を濡らさないようにと、次長からブルーシートでも敷いておいてくれと、今日の日中に指示されていた。
ブルーシートをしまった時にちゃんと畳んでいなかったらしく、広げるのにもたついてしまったけど、バスが支店の駐車場に入ってくる直後にセッティングができた。
女性総代の緑川さんがバスの中から見ていたらしく、降りてきてから
「江藤君えーっらい!気が利くようになったわねぇ」
と、言ってくださった。
いきなり褒められてしまって、実は次長の指示で、と、言い淀んでいたら、次長が側にいて、
「いえいえ、江藤は前からですよ!」
と、言ってくださった。
自分の手柄じゃないのに、複雑な気持ちだ・・・