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【映画感想】暑い夏にこそ観てほしい、夢と、たぶん地元愛のミュージカル 映画『イン・ザ・ハイツ』
この作品は劇場で観た予告から気になっていました。
映画館で観ることはできなかったんですが、Netflixに追加されるまでかなり早かった気がします。
暑い夏に観るのが断然おすすめです。
この記事は映画『イン・ザ・ハイツ』のネタバレを含みます。ご注意下さい。
あらすじ
変わりゆくニューヨークの片隅に取り残された街ワシントンハイツ。祖国を遠く離れた人々が多く暮らすこの街は、いつも歌とダンスであふれている。そこで育ったウスナビ、ヴァネッサ、ニーナ、ベニーの4人の若者たちは、それぞれ厳しい現実に直面しながらも夢を追っていた。真夏に起きた大停電の夜、彼ら4人の運命は大きく動き出す。
とにかく明るい作品
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基本は陽気な音楽とパワフルなダンスでとにかく明るく、楽しく観れます。
歌はミュージカル映画の中でもかなり多めで、会話も歌になるタイプ。
曲はラテンミュージックとヒップホップが合わさった感じで少しクセがあるかもしれません。
ただ、この2つのハードル(個人的にそこまで高いハードルではない)を乗り越えれば大人数の映えるダンスシーンと併せて自然と笑顔になれました。
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中でも停電の後、ダニエラ(美容室のボス?)が皆に歌いかけて周りを巻き込んでいく「地元のカーニバル」が一番好きです。
最初から大人数で踊る曲や最低限の人しか出てこない曲もいいんですが、だんだんと周りの人が巻き込まれていく曲はこっちまで踊り出してしまいそうです^^
無駄な人物が一人もいない
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出てくる人ほぼ全員にそれぞれの悩みがあり、歌があり、見せ場があります。
全員を等しく掘り下げることはもちろん不可能ですが、出番が少ない人物にもちゃんと役割があってキャラクターを大切にしていることが分かります。
基本的に皆がハッピーエンドを迎えるというのも、カラッとした本作の雰囲気にマッチしてストレスフリーで観ることが出来ました。
ミュージカル映画としては珍しいポストクレジットシーンも必ず観てほしいです^^
夢と、たぶん地元愛
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お金や人間関係、自信のなさといったことが理由で夢を追いきれない人たちのお話です。
夢を語るだけなら誰でもできること。
夢を叶えるにはいろいろな障害があること。
夢の叶え方、障害の乗り越え方にもいろいろあること。
歌とダンスに絡めてこういったメッセージを送られてしまうと否が応でも心に響きますし、納得してしまいます…
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ただ、問題は地元愛の部分です。
移民としての仲間意識みたいなものがかなり色濃く出ていた作品だと思います。
移民が身近でなく、日本を出たこともない私からすると移民関連のエピソードや歌詞については共感しきれなかったというのが本音です。
私の持ち合わせている感覚として、地元愛というのが彼らの仲間意識に一番近いものな気がします。
それ以上解像度を上げるのは無理でした。
移民が身近でない人が観ると、100%共感するのはたぶん不可能です。
最後に
ウスナビはバネッサに対してもう少しだけ積極的でも良かったかもしれないです笑
移民や夢についていろいろ書きましたが、映像も音もストーリーも、明るく爽やかで楽しく観ることが出来ました。
観た後に一切負の感情を抱かせない(抱くことのできない)作品だったと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!
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