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極上の映像でおもてなし、人間にはおもてあり 映画『グランド・ブダペスト・ホテル』


 

『フレンチ・ディスパッチ (以下略)』を観てからすっかりウェス・アンダーソン監督の世界に魅了されてしまいました(^-^;
トップ画像に使った強烈な色合いのシーンだけでなく、パステルカラーや明暗も使い分けた目に楽しい映像ばかりです。

心地よく非日常に浸ってリフレッシュできる、アーティスティックホテル映画でした。

あらすじ

ヨーロッパ随一の高級ホテル「グランド・ブダペスト・ホテル」を取り仕切り、伝説のコンシェルジュと呼ばれるグスタヴ・Hは、究極のおもてなしを信条とし、宿泊客のマダムたちの夜のお相手もこなしていた。ホテルには彼を目当てに多くの客が訪れるが、ある夜、長年懇意にしていたマダムDが何者かに殺害されてしまう。マダムDの遺産をめぐる騒動に巻き込まれたグスタヴ・Hは、ホテルの威信を守るため、信頼するベルボーイのゼロ・ムスタファを伴い、ヨーロッパを駆けめぐる。

相変わらずな豪華キャスト

 

レイフ・ファインズをはじめジュード・ロウやウィレム・デフォーなど、有名どころの俳優たちが大量に出てきます^^
中でも超一流支配人グスタヴ・Hを演じたレイフ・ファインズはどんなシーンでも気品に満ちていて、異様に安心して観てしまいます笑
彼が管理しているホテルだったら確実にリラックスできそうです笑

若い頃のゼロを演じたトニー・レボロリはトムホ版『スパイダーマン』シリーズに出てくるフラッシュの印象しかなかったんですが、今作ではかなり見せ場が多いキャラクターになっていました。
親友のため恋人のため、素直に頑張る姿は応援したくなります...

映像とストーリーのギャップ

 

パステルカラーや明暗のコントラストが映えまくる映像はどこか現実離れしたおとぎ話のようにも観えてきます。一方、ストーリー自体は莫大な遺産の相続争いという人の暗い部分が絡むものになっています。
時代も戦争が絡むものになっていますし、楽しい映像の所々に挟まれる人の野蛮さは理性を大切にする主人公たちとも相まって、画面以上に強烈なコントラストをなしていました。

超グロいわけではないんですが、一部シーンはかなり唐突に痛々しい表現が出てくるので思わず目を逸らしてしまいます;;そこもこの映画ならではの魅力な気もしますが(^-^;

人間にはおもてあり

 

意外にも心優しい囚人や気概のあるロビーボーイ、支配人にお熱なマダムなど、人の裏表を魅力的に描いていたところもあれば、悪いものとして描いていたところもありました。

私自身「裏表が無い」なんて口が裂けても言えないですし、そう言える人も多くはないんじゃないでしょうか。裏表を一切無くせるとは思えませんが、せめて恋人だったり親友だったり礼節だったり、この映画の登場人物のように何か一本芯になるものは持ち続けたいと思いました…

最後に

「人の裏表~」など寄り道しましたが、基本的には特徴的な映像と豪華キャスト、シュールな笑いを楽しめる映画だったと思います^^

万人受けするかは分からないですが、『フレンチ・ディスパッチ(以下略)』よりは比較的観やすく絶対ハマる人がいる作品だと思うので、観ていない人には勧めていきたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

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