埋もれた出口
嗚呼 鳴きたいよ
心の底から鳴きたいよ
透明な檻に閉じ籠められた
餌をついばむだけの毎日を
あの太陽の光に焼かれた翼
もう絶滅したらしいとの噂
羽よりも軽い言葉に乗って
彼の行方は判らなくなった
渾然一体 エモーション社会
狭い檻に飛び交う雑言
生命の〆切は間近くても
埋もれた出口を探しつづけよう
あの森を駆け回りたい
おいしい空気が吸えて
きれいな歌声が聴こえるあの森を
未来の死んだ世界で捧げる祈りは
いまある夢を認めること
生命の〆切は間近くても
埋もれた出口を探しつづけよう