第2怪 「コトリバコ」について
コトリバコとは
怪談好きじゃない方もネットをかじっている方は一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
2チャンネル洒落怖より2005年に投稿された「子取り箱(コトリバコ)」、女性や子供にだけ禍いを齎す強力な「呪物」として紹介されています。
1860年代後半から1880年代の前半にかけて作られていたとされており、
現代の怪談ではその頃作られたコトリバコが蔵から出てきた等の怪談が挙げられています。
以下はコトリバコの作り方である。作りたい方は自己責任でお願いします。
コトリバコの作り方
コトリバコの作り方考察
point1
まず、呪物や呪いの条件として、完成するまでに工程を難しくすればするほど呪力が強くなると言います。複雑さや、困難さを組み込むことでより強い呪いを作ることができます。
(1)を見るとまず秘密箱のように、簡単に開けられないような箱を用意しなくてはいけません。箱の準備だけでも大変です、作るにしても時間がかかり、買うにしても高くつきそうです。それに買ったとして、その村の近くで呪いが発生したってなったらもうすぐに犯人がわかってしますので、流行った時代にネットショップなんてないでしょうから、ばれないように遠くの地で買ったりしないといけなくなります。作るにしても簡単に開けられてはいけませんからそれなりの技術が必要になってきます。
この時点で簡単に作り出せるものではないことがわかります。
point2
(2)では雌の畜生の血を入れるとされています。
畜生とは鳥・獣・虫魚の総称になります。
(2)や(4)で箱に入れるものは
呪術をかける相手を定めるためだと言われています。
point3
(3)では一週間放置とあります、これは箱に血を滲ませ、箱自体に呪いを定着させるためだと思われます。
point4
そして(4)では間引いた子供の部位をいれるとされます。
年齢によって入れる部位が違うのもこの呪術の肝だと思っています。
作るものによって細かい指定があるのもより強い呪物を作るために必要な手間だと考えられます。
point5
呪い自体には2通りあり、相手に認知されて発生する呪いと、認知されずとも発生する呪いです。
コトリバコの場合は後者ですが、相手が自分は呪われていると思えばより強く呪いがかかるという説があります。でも呪いは返されると倍以上になって還るというので、認知されずに発生させる呪いの方が確実に自分に還ってくる心配もせず相手を苦しめることができます。
コトリバコはただ呪いたい相手の土地に置いたり、埋めたりすればいいだけですから割と簡単に一族を根絶やしに出来そうですよね。
しかし、そのコトリバコですが、相手に送る以前保管、管理するだけでも危険ですので、次項の管理方法が考えられています。
コトリバコの管理方法
女子供を絶対に箱に近づけない
暗く湿った場所に安置
年を経るごとに呪力は弱くなる
独自に作られたと考えられる管理方法
効果を薄めるために、コトリバコを知る3家の持ち回りで管理すること
家主の死後は、次の持ち回りの家主が前任者の跡取りから受け取ること
後任者は跡取りに箱のことを伝えること。跡取りがいない場合は次の持ち回りの家に渡すこと
ほかの班が持っている箱について話題にしないこと
箱を管理していない家は、管理している家を監視すること
約束の年数を保管したら神社に届け処理すること
約束の年数を経ない箱は持ち込まないこと
神社側からは決して集落に接触しないこと
コトリバコの呼び方
コトリバコに封入される子供の人数によって呼び名がかわる
一人「イッポウ」二人「ニホウ」三人「サンポウ」四人「シホウ」五人「ゴホウ」六人「ロッポウ」七人「チッポウ」
人数が多いほどコトリバコの力は増大する。ただ七人以上を箱に入れることは絶対にしてはいけない。
コトリバコの発祥
まとめ
これまでいろいろと書いてはきたが、呪物じゃなくとも時代的(1860年後期)に間引きを行うための口実だったり、管理方法にもあるように、村の中で相互監視をさせる目的の為であったとも考えられます。
もし本当にコトリバコがあるなら、「チッポウ」の呪力が消えるのが140年後だと言われていますので、2010年頃にはコトリバコの呪力が消えていると思われますので、蔵などで見かけても大丈夫だと思います。
16個以上作られていたらその定かではありませんが、、、。