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新聞記者が発見した「文章を読めない人」の特徴がすごかった!

先日,本屋でたまたまこの本を発見しました。

★斉藤友彦『新聞記者がネット記事をバズらせるために考えたこと』

タイトルは馬鹿っぽいですけど(失礼),いやいや,これは日本国民の現状を分析し,その対応策を示した必携書です。言葉を使って誰かに何かを伝える仕事をしている人なら全員必読です。


第2章「新聞スタイルの限界」で,文章を読む習慣がない人への聞き取り調査の結果が示されています。彼らが「読みにくい」と指摘した記述形式の中で,私の度肝が抜かれたものがありました。

【例】
「~」と話した。

p. 78

この形式が「読みにくい」と複数人から指摘されたそうです。

は?

はい??

どこがどう読みにくいの???

私は最初,まったく意味がわかりませんでした。皆さんはわかりますか?

「カギカッコの後に述語が来るのが嫌」

p. 78

「テンポが悪くて読みにくくなる。カギカッコで終わる形のほうが読みやすい」

p. 78

という声があったとのことです。

例えば

a)ベーコンは「知は力なり」と言った。
b)ベーコンは言った。「知は力なり」

であれば,bのほうが読みやすい,ということです(マジかあ)。


上で紹介した例以外にもいくつも「読みにくい」事例が紹介され,その対応策・解決策が具体的に示されています。

仕事などで文章を書く皆さんは,相手に伝わりやすく書こうと日々努めているかと思います。そういう皆さんにとって「えっ? 文章読解が苦手な人はこんなところでつまずくの?」「こう書けば最後まで読んでもらえるのか!」のような発見がいくつもあるはずです。

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不知塾と書いて「しらずじゅく」と読みます。 ソクラテスの「不知の自覚(無知の知)」を重視しています…

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