言い訳と理由の違い
「なんで遅刻したの!」
「電車が遅延して…」
「言い訳するな!」
言い訳の例をググったらこんな感じだった。
言い訳っぽいが、でもちゃんと理由を説明している。
確かに深い理由には届いていないかもしれないが、間違ってはいない。さらに、相手が理由を求めているので提供するが、納得させられるくらいのガチのなぜなぜ分析を披露する尺は往々にして無い。
よし、短い尺で「言い訳するな!」と言われないようにする方法を考える。
まずはなんか謝ってほしそうな匂いがぷんぷんするので謝ってみよう。謝罪方式だ。
「なんで遅刻したの!」
「すみません」
「すみませんじゃわからないよ、理由を聞いてるの」
うっ、怒られた。理由を聞かれたのに謝罪するんじゃ、確かに会話になっていない。よし、では両方言ってみよう。謝罪-理由方式だ。
「なんで遅刻したの!」
「すいません、電車が遅延して…」
「言い訳するな!」
せっかく言った「すいません」が、続く「言い訳」によって打ち消された。よし、じゃあ打ち消されないように最後にすみませんをもってこよう。理由-謝罪方式だ。
「なんで遅刻したの!」
「電車が遅延して…すみません」
「…ったく、気をつけろよ!」
おお、通じた。
まとめよう。
さて、ここまできてとてもおかしいなと思う。「しゃべる順序」によって結果が変わるのだ。論理的な会話において「しゃべる順序」によって結果が変わるようなことはない。(分かりやすさとかは変わるだろうが)
しゃべる順番によって変わるようないい加減なもの、それは「感情」だろう。ビジネスの世界で言い訳だ謝罪だって感情むき出しで"いい加減"なもんだ。言い訳する側より、言い訳するな!って言う方が"いい加減"な気さえする。
まとめると、受け取り側が冷静な時は理由になり、受け取り側が感情的なときは言い訳になる。
「いやいや!最後の理由-謝罪方式で、「ったく、次は気をつけろよ」となったけど、本当にそうなる!?ちょっと恣意的じゃない!?」
確かに。グチグチつづく上司なら粘り勝ちしよう。
「なんで遅刻したの!」
「電車が遅延して…すみません」
「もう少し早く出ればいいんじゃないの!」
「おなかが痛くて。。すみません」
「体調管理がなってないんじゃないの!」
「でも5年ぶりくらいの腹痛だったんですよ…すみません」
「だいたい連絡の一つや二つしなさいよ!ハァハァ」
「スマホが壊れてて…すみません」
「ああいえばこういうよね!ハァハァ、その不遜な態度なんとかならないのか!ハァハァ」
「理由をちゃんと言えるよう研修で習ったもので。。すみません」
「ハァハァ…ったく、気をつけろよ!」
勝った!!勝ったぞ!!
それに次の人事査定がドキドキするぞ!
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