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歌で想いを伝えるべきか

伝えるべきではない。

恋愛リアリティショーでよく「歌にして想いを伝える」というのを見かける。プライスレスのプレゼントという意味では、金では買えないし自分で汗水たらして作ったものなので、相手もとてもうれしいだろう。

しかし、その告白の成功を「付き合うこと」と定義すると、成功確率は下がることはあっても上がらない。

まず、歌で感動させられる人間はSpotifyとかの上位の一握りである。その一握りの人間ですら"不発"な曲を出しちゃったりするのだ。それを、一介のギターちょっと弾けるだけの男子が作曲した曲に感動する確率はかなり低い。

感動しないだけならまだしも、鳥肌がたっちゃうこともあるだろう。のど自慢レベルだと鳥肌も立つ。歌い終わった時の相手のリアクションにも困らせてしまうだろう。そんなリスクを冒す必要はない。

「いや、相手は俺にベタボレだから。どんな曲歌っても目がハートになっちゃうってなもんよ」

いや、そうだとしたらいよいよ歌を歌う必要はない。普通に「付き合ってください」と言えば付き合える。つまり、付き合えそうにないとき、何か一品添えなくてはいけないとき、人は歌うのだろう。

だが歌わない方が良い。そんな「相手が自分のことを好きかどうか微妙」な時に、「相手に鳥肌が立つ確率が高い歌」をぶっこむわけだから、成功確率は下がる方向に力がかかる。

告白と自己顕示は相性が悪い。「歌を歌って告白する」のは、ロマンティックを演出するという目的もさることながら、「自分、こんなこともできるんだぜすごいだろ」という自己顕示欲の発露ともとられかねない。

つまり、「自己顕示欲を満たしたいの?私と付き合いたいの?どっちなの?」というブレを相手に感じさせてしまうことにもなる。「付き合うこと」という目的だけに集中した方が良い。

だが、付き合うために自分の特技や美点をアピールするのは大事だ。なので、それは告白する前に済ませておこう。とりあえず告白する前にちょろっと歌って自分の技能をひけらかしておくことにしよう。

以上を踏まえて告白までの5日間攻略だ。月曜日にまずギターが弾けることを意中の人に見せる。

「すごーい、のろくんって歌うまいんだね~」

火曜日、絵がうまいことを見せる。

「すごーい、のろくんって絵うまいんだね~」

水曜日、会話が上手なことを再認識させる

「のろくんって話すの上手だよね~」

木曜日、頭がいいことをほのめかす

「のろくんってなんでも知ってるんだね~」

告白前日、運動が出来ることを見せつける

「のろくんって運動まで出来るんだ、ほんと、なんでもできるね~」

告白当日

「付き合ってください!」
「ごめん無理、生理的に」

無理なもんは何やっても無理みたいだ。


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のろさとし | 実業家 | 製造業 | システムエンジニア
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