不言実行と有言実行はどちらがいいか
有言実行だ。
不言実行というのは以下のような感じだろう。
「これ、やっといたぜ」
「きゃああ、いつの間に!素敵~!」
といった感じだろう。一見かっこよくて素敵だが、これは卑怯さも内在している。
どういうことかというと、"タスクA"という仕事があったとして、それを不言実行したとすると、周りは「すげえええ」という評価をする。なぜなら不意にタスクAが終わってとっても嬉しいからだ。
また、こちらから「タスクAやって」と言わなくてもタスクAをやってくれたわけだから、とても優しくて優秀な人物に映る。サプライズ的な要素も加わり成果が印象づけられる効果もある。
しかしここで、彼がこのタスクAを時間がなくてできなかったとしよう。または、人知れず実行に移した時に、タスクA完遂を断念したとしよう。その場合、彼は
「タスクA、やらなかったぜ」
とは言わないのである。なぜなら、それを言った時、周りの反応は
「そ、そうですか。。」
だからだ。
つまり、
・タスクAが出来たときは報告する
・タスクAが出来なかったときは報告しない
といういささか政治的な動きをしていることになる。
逆に、有言実行はどうか。
「タスクAをやります!」と宣言しているので、やらなかったことにはもうできない。必ず、「タスクAやっといたぜ」か「タスクAできませんでした」が待ち受けている。
これは逃げ場がないのでしんどいことになる。つまり、「有言実行」より「不言実行」を選ぶバイアスが強くかかりそうだ。
さてここで周りは彼にどちらの方を望むかというと、「有言実行」のほうだ。なぜなら、ビジネスシーンでよく報連相しろと言われるように、"彼"が何をやっているか透明度が高い方がリソース配分をしやすいからだ。
つまり、社会の構造は以下のようになっている。
周りは「有言実行」が好き
自分は「不言実行」が好き
このニーズのアンマッチを解決する方法は"自分"が折れることだ。なぜなら、自分は必ず1人で、周りはN人だからだ。数で勝てない。どんなに不言実行をしたくても我慢して、有言実行でいこう。