まっきーナ

まっきーナ

最近の記事

「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」という映画

(以下、映画と原作のネタバレを含みます) 前後編に分ける必然性がちゃんとあって、 フォーカスをあてる人物の対比がよくて、 だから原作と違うエンディングにも整合性があって、 主題歌でずっと言ってた「絶対」をちゃんと昇華してて、 その上で挿入歌がエグいくらいハマっていて、 そのシーンの映像美は限界突破してて、 ああいう音楽と出来事にギャップがあるシーンはなんぼあってもよくて、 それが実際私が生きている世界そのもので、 その観察が後編をずっと貫いていて、 そのくせ説明不足なのがど

    • 歯が折れたときのはなし

      2008年3月21日のことである。 私はリビングのソファに座りながら、「ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~」を観ていた。 コーヒー牛乳を飲み、ビーフジャーキーをかじる。 この上なく幸せな金曜日の夜の過ごし方だ。 まさにサタデーナイトフィーバーである。 しかし、悲劇は起こってしまった。 ドラえもんが始まって一時間くらいした頃だろうか。 ビーフジャーキーをムシャムシャかじっていると、「カキッ」という快音が聞こえた。 折しも、大リーグではイチローがシーズン開

      • 「初めて知った」をいつやるべきか

        カキフライを初めて食べたのは社会人1年目のときだった。 当時、ハンバーグとしょうが焼きとミートソーススパゲッティが世界の三大料理だった私にとって、世界が塗り変わるような衝撃を覚えた。 カキフライを食べたハンバーグおいしいボーイは「世の中にはまだこんな美味しいものがあったのか」と、今にもピースボートで世界一周に飛び出さん勢いであった。 カキフライがこんなにおいしいということを、社会人1年目で「初めて知った」のはとても良いタイミングであった。 「世の中の美味しいものはだいたい土

        • 『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』という世界を描き切る漫画(または映画)

          『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』という映画の前章を公開日、一番早い回で見た。 原作は見たことがなかったのだが、1月に公開された本予告を見てすぐに公開日をスケジュールに書き込んだ。 初めて見るキャラクターなのにあのちゃんの声がドハマりしているように感じたのと、幾田りらの声がシンプルに良いのと、青春×世界崩壊という構図が好みだったというミーハーな理由で見ようと思ったわけだが、この最初の感覚はとても正しかった。 見ながらとにかく感じたのは、あのちゃんの声優とし

        「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」という映画

          髪ンプトエンジニアリング

          髪を切ってもらうのが苦手である。 「今日はどうしますか」 という質問がまず苦手で、いつも 「短めで」 としか言えない。 漠然とした注文でも淡々と仕事をこなす美容師の方には頭が上がらない。 そうはいってもいつまでも美容師さんに甘えていてもいけないと思い立ち、今日は勇気を出して細かく注文をしてみた。 「前髪は眉毛にかかるくらいでお願いします。 耳の上あたりはすきすぎない程度で軽くしてください。 刈り上げはしないでください。」 結果、NARUTOのロック・リーみたいな髪型が出来

          髪ンプトエンジニアリング

          おじさんになると

          おじさんになると長々と自分の話をしてしまうらしい。 おじさんと接して得た経験知である。 最近人に自分の話をすることが増えてきた。 そしてその時間が以前より長くなってきた気がする。 だから私はおじさんである。 自分のことをおじさんと言うことに照れや気恥ずかしさがない。 これもまたおじさんであることの証左である。 証左とか言い始めるのもおじさんくさい。 くさいといっても加齢臭ではない。 そう思いたいが自分の臭いにはなかなが気付かないものである。 だから自分のおじさんくささ

          おじさんになると