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マーケティング戦略|サービス・エンカウンターについて

Webマーケティングについては「TANOSHIKA HP作成」サイトにも詳しく掲載しています。
今回の記事では、マーケティング戦略|サービス・エンカウンターについて書いてみます。
情報元は『マーケティング戦略』 野口智雄著 です。

提供者と利用者の接点

サービスは、提供者と顧客の相互作用によって作り上げられていきます。エンカウンターとは「遭遇」ということで、これらの参加者が時空間をともにし、相互作用することをサービス・エンカウンターといいます。

サービス・エンカウンター

★無形財であるサービスは物的な製品とは異なり、生産と消費が同時に行われます。それゆえサービスの提供者と顧客は同じ場所で同じ時間を過ごすことになります。サービス・エンカウンターはこのようにサービス提供者と顧客がじかに遭遇し、ともにサービスを作り上げながら消費していくプロセスを意味します。
★サービス提供者は日頃から提供するサービスの技量を磨き、エンカウンターの際に良質のサービス商品を提供することに専心します。ロック・コンサートを例にとると、顧客を満足させるためにミュージシャンは日々楽器の演奏、発声練習などを通じて音楽性を高めようとします。
★しかし、サービス・エンカウンターは、サービス提供者だけが機能しているわけではありません。顧客が呼応し、相互に影響し合いながら独特のルールやマナーを持って、ロック・コンサートの場を盛り上げているのです。実際、佳境に入ると観客は総立ち状態となり、拍手をし、一緒に歌い始めることがあります。このような状況下で超然と座ったまま黙っていたのでは周りから白眼視されてしまいます。つまりサービスは、提供者と顧客によってだけでなく、顧客間の相互作用がその品質に影響を及ぼし、満足度を左右することもあるのです。

サービス・エンカウンターの解説

サービス・エンカウンター(Service Encounter)は、顧客と企業(サービス提供者)が出会う場やサービスを提供する場をいいます。
サービスマーケティングの概念の一つで、そこでの体験が当該サービスに対する顧客満足度を大きく左右することになるため、「真実の瞬間(Moments of Truth)」とも呼ばれます。
※真実の瞬間:1980年代にスカンジナビア航空を短期間で再建に導いたヤン・カールソンにより提唱された概念で、顧客が企業価値(肯定的、中立的、否定的)を判断する非常に短い時間のこと。
一般にサービス・エンカウンターの場には、店舗やコールセンター、ウェブサイト、乗物(飛行機・船・車等)、設備(端末・自動販売機等)、媒体(メディア)などがあり、その中でも、従業員とのやりとりや企業からの情報伝達は大きなカギとなります。
●従業員とのやりとり(対面、電話、郵便、Eメール、LINE 他)
●企業からの情報伝達(サイト、Eメール、LINE、DM、ちらし、広告、デジタルサイネージ、Facebook、Twitter、Toutube 他)
通常、サービス・エンカウンターをマネジメントするためには、顧客の行動を十分に把握し、適切な接客、安心・安全、快適さ、アクセスのしやすさなどについて十分に留意する必要があり、またサービスの提供となる場の継続的な改善は必須となります。


最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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