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マーケティング戦略|インターナル・マーケティングについて

Webマーケティングについては「TANOSHIKA HP作成」サイトにも詳しく掲載しています。
今回の記事では、マーケティング戦略|インターナル・マーケティングについて書いてみます。
情報元は『マーケティング戦略』 野口智雄著 です。

内部顧客のモラール・アップ

サービス業では人間が商品になっているため、感情をコントロールすることが重要になります。従業員を顧客の一部とみなして、ニーズを満たし、好ましい行動を引き出そうとする活動がインターナル・マーケティングです。

インターナル・マーケティング

★最終顧客を対象に、彼らのニーズを充足し、購買を促進する活動がいわゆる「マーケティング」です。
★とくにサービス業は従業員の直接的かつ個別の接客がメインです。従業員サイドのモラールが低く、顧客のニーズにかなわないような対応では、十分な成果を得ることはできません。またサービス業でなくとも、営業活動に携わる人々の熱意モラールの水準は製品の売り上げに大きな影響を及ぼします。
★そこで従業員自体を顧客と見立て、彼らのニーズを分析し、感情やモラールをコントロールすることにより最終顧客への良好な対応を図ろうという考え方が、インターナル・マーケティングです。
★実際の活動は、サービスの質を向上させるための教育研修活動を行ったり、成果に対する報酬制度を設けたりします。これにより技術が高度化し、目標への達成意欲が高まります。従業員を大切にする経営は昨今、広範にみられるようになりました。
★たとえば、スターバックスコーヒーでは正社員だけでなくパートにもストックオプション制度を採用しています。これにより企業業績がアップし、株価が上昇すれば自己の資産が増大するという好循環が生まれ、一生懸命働こうという強いモチベーションが醸成されるようになるのです。

インターナルマーケティング!失敗事例と成功事例を紹介

インターナルマーケティングが失敗した事例

インターナルマーケティングで大きく失敗したという事例はあまりみられませんが、実際のところうまく効果を上げられていない会社は多いです。
そのような会社に共通する、失敗しやすいポイントはたった一つです。
それは、ニーズ調査を行わずにインターナルマーケティングを行うことです。
ニーズ調査を行わなければ、従業員が何を求めているかを把握することができません。
これは、インターナルマーケティングという言葉を知っている経営者でもよく陥るポイントです。
「どうせ給料が上がれば、業務効率が上がるだろう」
「休みを増やせば、満足するだろう」
このように一方的な考えでは、従業員満足度を上げることはできません。
インターナルマーケティングは、あくまでもマーケティング活動です。
ニーズ調査やそれに対する適切な施策を行うことが最も大切と言っても過言ではありません。
自分勝手な施策にならないように注意して、インターナルマーケティングを成功させましょう。

【成功事例】インターナルマーケティングにより売上が10%増加したケース

それではインターナルマーケティングが成功した事例を紹介します。
今回紹介する長坂養蜂場は、インターナルマーケティングを実施し、売上が約10%増加しました。
(出典:インターナル・マーケティングによる需要創造-長坂養蜂場の事例から-)
長坂養蜂場が実施したインターナルマーケティングの施策は次の7つです。
1.経営理念を従業員に浸透させた
2.通常業務を行わずに社外活動や研修を行う日を設けた
3.アニバーサリー休暇や子育て支援など従業員の家族を意識する福利厚生を設けた
4.健康食品やマッサージなど従業員の健康を考えた福利厚生を設けた
5.成果に応じた表彰制度とフィードバックするシステムを設けた
6.従業員にアンケートを取り、その結果に基づき社会貢献活動の役割を振分けた
7.成功を共有するシステムを設けた
長坂養蜂場はこれらの施策を始めてから、売上が約10%増加し、さらに顧客のリピート率も3%ほど増加したと報告されています。
長坂養蜂場は、創業80年以上の老舗企業ではありますが売上の上昇とともに、従業員の殺伐とした雰囲気に課題を感じ、インターナルマーケティングを始めました。
従業員だけでなく、従業員の家族にも目を向けた施策を行った結果、社内の雰囲気も良くなり、従業員満足度が向上したのです。


最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

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