過激な紛争問題も、知性と力とミニスカで解決しちゃう地政学リスクコンサルタント『紛争でしたら八田まで』
美女版『MASTERキートン』が爽快に事件を解決する
今回ご紹介するのは世界を股にかける、地政学リスクコンサルタントの八田百合(はった・ゆり)のお話です。
そもそも地政学リスクコンサルタントとは・・? 彼女の説明によると、「世界中を交渉して回る解決屋さん」だそうです。
臆することなくあらゆる国に飛び込み、怪しい外国人であるにも関わらず、なんだか気を許してもらえてしまうマイペースな人柄と天才的な知性と戦闘能力で紛争を解決する。そのストーリー展開はどことなく『MASTERキートン』を彷彿とさせます。(百合はキートンより性格がドライなのですが・・)
どんな紛争地域にもミニスカートで現れる、八田百合という見目麗しい華やかなキャラクター。彼女はとんでもない知性の高さと戦闘能力の高さを誇るチートキャラで、読んでいてハラハラするというよりは、彼女の爽快な暴れぶりを楽しむ物語の作りになっています。
しかし取り上げられている紛争問題は、フィクションとはいえ、その国の文化や歴史の調査に基づいたリアルなものです。「どこか遠い知らない国で起こっている、何やら難しそうな問題」だったはずが、読んでいるうちにいつの間にか理解ができるという、八田百合の美脚に釣られて買ってしまっても、賢くなることができる漫画なのです。
『紛争でしたら八田まで』(田素弘/講談社)より引用
知らない国の情勢やグルメがわかる!
またこの漫画でピックアップされる国のチョイスがまた絶妙。1巻ではミャンマーとタンザニアが舞台。名前は知っているけれど、基本情報すらほとんど知らない、なかなか普通の旅行で行く人は少ない国の文化や情勢を知ることができる。
さらに、食いしん坊な彼女がその国のグルメを堪能するシーンが必ずあり、各国のグルメ情報を知ることもできます。行きたいと思うかどうかはあなた次第ですが、思いがけない遠い国のことを知れるのも、この漫画の魅力です。
世界規模での新型コロナウイルス感染拡大により、海外旅行ができない今だからこそ、八田百合と共にちょっとマニアックな国を旅してみませんか?
WRITTEN by 本村 もも
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