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僕の暗殺相手は"僕"?! クセ強高校生たちの青春スーパーハイテンション殺し合いアクションコメディ『ヒッツ』
【レビュアー/松山洋】
「たぶん手ごわい……」
「僕が言うんだからそうだろうね」
全くの同一人物がこの世界に二人存在している。そんな「僕ら」は殺し屋で、そんな「僕ら」がターゲット(標的)を見て“そう”思った時の会話がこれです。
あの『谷仮面』『エアマスター』『ハチワンダイバー』『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』の柴田ヨクサル先生原作の最新作です。
これまでの作品同様、もしくはそれ以上にスーパーハイテンションな殺し屋アクションになっています。
殺し屋として育てられた僕の目の前に現れたのはもうひとりの僕。
『ヒッツ』(柴田 ヨクサル/沢真/ヒーローズコミックス)1巻より引用
結果的に不思議な同一人物との同居から高校生活となるのですが、もうスタート地点からいろいろとズレまくっているので、ずっとハイテンションで描かれる物語の濁流にのみ込まれるような心地よさが続いていきます。
基本的に原作の柴田ヨクサル先生が全てのネームを描かれていて、それを沢真先生が漫画にされているのですが、柴田先生の作品の中でもタッチ(というか画風)がこれまで以上にポップになっているぶん異様さが際立っています。
主人公の「僕」ふたりに惹かれ合うように色んな殺し屋が登場しては、なぜかみんな同じ学校に転校してくるもんだから(そのうち一人は35歳)ハチャメチャです。
マラソン大会中だって走りながら三つ巴で殺し合ったりするし。
『ヒッツ』(柴田 ヨクサル/沢真/ヒーローズコミックス)3巻より引用
そして「なぜ主人公(僕)がふたり存在してしまっているのか?」という第1話から描かれる最大の謎はいまだ解明されないまま物語は進行中です。(おそらくは並行世界?)
そうなんです。この『ヒッツ』は単行本もまだ3巻までしか発売されていない、好評連載中の作品です。
今からでも十分連載に追いついてこの独特な世界を楽しむことが出来ます。
最新の柴田ヨクサルワールドはここにある!
スーパーハイテンションでジェットコースターのような物語とカッコいい殺し屋アクションダダ洩れの脳汁噴き出す『ヒッツ』をぜひご堪能あれ!